阿部幸製菓は、属人化した業務の標準化と情報の可視化を目的に、販売管理パッケージ「スーパーカクテルCore FOODs」を採用した。6月9日、同製品を提供する内田洋行ITソリューションズが発表した。生産、販売、在庫、原価のデータを一元管理することで、アナログな書類作成作業を大幅に削減した。現場からの直接入力により月次決算を効率化したほか、グループ会社間の連携強化にもつながっているという。
新潟県小千谷市に拠点を置く阿部幸製菓は、米菓や惣菜の製造、食品販売などを手がける。従来、販売管理業務には自社開発のシステムを利用していたが、生産管理などその他の業務はExcelや手書きの書類に依存し、部門ごとに運用が異なっていた。そのため業務の属人化が生じ、データ集約を手作業で行うことによる負荷増大が課題となっていた。加えて、原材料費が高騰しており、商品別や顧客別の利益と損失を正確に把握し、利益構造を可視化できる仕組みが求められていた。
こうした課題を解決するため、同社は汎用的なパッケージシステムへの移行を検討し、食品業界や米菓業界での採用実績が豊富だったスーパーカクテルを採用した。2023年の採用決定後は、社内のプロジェクトチームと内田洋行ITソリューションズが共同で導入準備を進めた。現場の運用に合わせて部分的にカスタマイズしたものの、時間をかけて業務手順の標準化を進め、2025年7月に本稼働を開始した。現場への定着に向けては、操作に習熟した社員を育成し、この社員を起点に広く操作方法の浸透を図る体制を構築したとしている。
新システムの稼働により、生産から原価までの一元管理が可能となり、情報の可視化と業務の属人化解消が進んでいるという。特に棚卸業務では、現場の担当者がシステムに直接情報を入力できるようになったため、各部門のデータをExcelで再集計する手間が省け、スピードが求められる月次決算処理を効率化した。また、自社開発システムでは対応に時間がかかっていたデータ分析も迅速に行えるようになった。さらに、グループ会社間の在庫管理システムも統一したことで、倉庫間やグループ全体での在庫状況を把握しやすくなった。
同社はすでに商流を一本化しているグループ会社3社の販売管理業務を新システムで統一しており、今後はその他のグループ会社へも段階的にシステムの統一を進める計画だ。加えて、システムに蓄積されたデータとBIツールを連携させ、経営指標や日々の生産状況などをダッシュボードでリアルタイムに確認できる環境の構築も目指している。