ライフサイエンス領域の産官学連携を進める一般社団法人LINK-Jは、TOKIUMの「TOKIUMインボイス」と「TOKIUM経費精算」を使い、請求書処理や経費精算にかかる時間を、法人全体で年間約1350時間減らした。10月7日、TOKIUMが発表した。現在は、AIが経費の確認を担う「TOKIUM AI経費承認」も組み込み、二重申請などのミスの防止を進めている。
LINK-Jは、2016年3月に三井不動産と産学の有志が中心となって設立した。東京・日本橋を拠点に、産官学連携によるオープンイノベーションの促進や新産業創造の支援に取り組む。特別会員は2026年2月末時点で1041、2025年にコミュニティ内で開いたイベントやプログラムは1254件にのぼる。職員は30人で、独立した一般社団法人として立ち上げたため、経理を含む運営の仕組みを一から作る必要があった。
課題の一つは、請求書の処理だった。イベントやプログラムの運営に関わる取引先から月約90件の請求書が届き、各事業の担当者が承認した後、経理が1件ずつExcelに手入力していた。入力作業に経理担当者1人が1カ月かかりきりになり、会計会社へ提出するために請求書を電子化する必要もあった。請求書を受け取って電子化するためだけに出社する場面もあった。経費精算も月約120件あり、国内外のイベントや出張が多い中で、領収書を台紙に貼ったり、Excelに入力したりする作業が負担だった。申請が後回しになり、年度末に処理が集中して、確認や差し戻しのやり取りに時間を取られていた。
システムは、三井不動産が使うものも含め多くの経理向けサービスを比べて選んだ。決め手は、請求書の受領を代行してもらえる点と、現場が迷わず使える操作性だ。TOKIUM経費精算は、領収書を撮影していくつかの項目を入力するだけで申請でき、システムに慣れていない職員でも使いやすい。請求書と経費精算を1つのプラットフォームで使えることも後押しになった。まずTOKIUMインボイスを使い始め、その後TOKIUM経費精算を加えた。
会計会社への受け渡しの仕組みづくりでは、クラウドサービスとの連携が両者にとって初めてだった。TOKIUMが、会計会社のシステムに合わせた連携データの設計から、説明用の資料の作成まで一緒に進め、TOKIUMの情報をそのまま取り込める運用を整えた。
請求書処理を含む経理関連業務は、以前は月約90時間かかっていたが、現在は4分の1の時間で終わり、年約810時間の削減につながっている。請求書の受領から支払いまで10以上あった工程は半分以下になった。契約期間や支払時期の管理、見積書など関連書類の保管・確認もTOKIUMに一元化した。経費精算では、スマートフォンで領収書を撮影して添付すれば申請がほぼ完了し、年約540時間を減らした。申請を後回しにするケースが減り、差し戻しのやり取りも減った。AI経費承認は、すべての承認ルートの第一次チェックに組み込み、金額や日付の入力ミスをAIが確認する。
同法人の総務経理部は「当法人はこれからも、さらに大きな組織へと成長していくと予想される。変化する事業環境に柔軟に対応できる組織として、法人の経営に貢献できる経理チームになることが理想だ。そのために、事業の成長を支える業務基盤をTOKIUMと一緒に作っていきたい」と話している。