三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は、三井住友銀行や日本総合研究所などグループ各社の共通基盤として、Datadogのオブザーバビリティ(可観測性)プラットフォーム「Datadog」を採用した。10月1日、Datadogが発表した。オンプレミスとクラウドにまたがるインフラ、アプリケーション、ログ、ネットワークを単一のプラットフォームで統合的に可視化し、障害や性能劣化の予兆検知、原因分析の迅速化を図る。AIによる運用の自動化・高度化も進め、特定の担当者の経験や知見に依存しない運営体制の構築を目指す。
生成AIやフロンティアAIの進展を背景に、企業のシステム環境はこれまで以上の速さで変化している。サイバーセキュリティの脅威も高度化しており、金融機関には、迅速な脆弱性対応や継続的なシステム改善を進めながら、高い信頼性と安定性を維持することが求められる。システム変更やパッチ適用の影響を速やかに把握し、障害や性能劣化の兆候を早期に検知するためには、システム全体の状況をリアルタイムに把握する仕組みが欠かせない。オブザーバビリティは、金融システムのレジリエンス(回復力)を支える基盤として重要性を増している。
SMBCグループはこうした課題に対応するため、Datadogをグループ共通の統合オブザーバビリティ基盤として採用した。採用に当たっては、オンプレミスとクラウドを問わず、インフラ、アプリケーション、ログ、ネットワークを単一のプラットフォームで統合的に可視化できる点を評価した。AIによる運用の自動化・高度化、大規模なマルチクラウド環境に対応する拡張性、AI分野における継続的な機能強化も選定要素とした。
加えて、日本の金融機関に求められるガバナンス要件への対応を支える環境として、Datadogが2023年に開設した日本国内のデータセンターインスタンスも評価した。
利用を予定する機能は、Infrastructure Monitoring、Application Performance Monitoring(APM)、Log Management、Real User Monitoring(RUM)、Network Device Monitoring、Network Path、Bits AIである。
これらの機能により、クラウドとオンプレミスを含む多様なシステムの情報を単一の基盤で把握し、ネットワーク機器まで含めたエンドツーエンドの観測を可能にする。障害や性能劣化の予兆検知、影響範囲の特定、原因分析の迅速化を図るほか、システム変更やセキュリティ対応に伴う影響も可視化する。金融システムの安定運営とレジリエンスの向上につなげる考えだ。
DatadogのAI機能であるBits AIは、インシデント発生時の調査や運用業務の効率化、自動化に活用する。担当者個人の経験や知見に依存しない運営体制を構築し、障害対応の迅速化と高度化を目指す。