長野県信用組合、1500種の帳票基盤を刷新 勘定系・情報系統合で運用効率向上へ

2026年4月9日18:13|ニュースCaseHUB.News編集部
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 長野県信用組合は、勘定系システムのモダナイゼーションに伴う帳票基盤の運用効率化を目的に、ウイングアーク1stの統合基盤ソリューション「SPAIS」と電子文書保管「SVF Archiver」を採用した。4月8日、ウイングアーク1stが発表した。これまで分断されていた勘定系と情報系の帳票基盤を統合し、約1500種に及ぶ帳票管理を刷新。2027年度中の本稼働に向け、印刷コストの削減やペーパーレス化を推進する。

 長野県信用組合は、長野県内を中心に預金や融資などの地域金融業務を展開している。同組合では現在、既存の勘定系システムをメインフレームからオープンシステムへと移行する大規模な刷新を進めている。金融業界の環境変化に対応し、経営戦略の独自性とスピードを担保するための決断だ。既存のCOBOL資産をJavaへ自動変換するリライト手法を採用し、基盤にはOracle Cloud Infrastructure(OCI)を選定している。

 この刷新において課題となったのが、1997年から蓄積されてきた膨大な帳票資産だった。勘定系システムだけで約1500種の帳票が存在し、長年の運用で多くがブラックボックス化していた。また、勘定系と情報系で異なる管理ツールを併用しており、メインフレーム固有の制約により運用の柔軟性が欠けていた。こうした状況を解消するため、金融機関での豊富な実績と、将来的なデータ活用を見据えた拡張性を評価し、SPAISの導入を決めた。

 導入プロジェクトでは、ウイングアーク1stのプロフェッショナルサービスによる支援のもと、既存システムから資源を抽出して「帳票マスター」を作成。2026年2月には、約1500種の円滑な移行を含め、オンプレミス環境と同様に堅牢なアーキテクチャでデジタル帳票基盤を構築した。構築にあたっては、単なる作業代行ではなく技術的なノウハウの共有も受け、稼働後の自律的なシステム運用を見据えた体制を整えた。

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SPAISおよびSVF Archiver活用した帳票基盤の構成

 2027年の本稼働後は、これまで紙で出力していた帳票をデジタル帳票基盤へ集約し、電子的に閲覧・管理する運用へ移行する予定だ。これにより、営業店におけるペーパーレス化の徹底、印刷コストの削減、帳票利用状況の可視化による最適化を図る。また、保守ライセンスの集約による運用効率の向上も見込んでいる。

 今後は、集約された帳票データを単なる記録ではなく、業務改善や経営判断を支える情報資産として活用していく考えだ。データをAIと組み合わせることで、データドリブン経営の基盤を構築し、顧客への新たな付加価値提供につなげる。

ニュースリリース