日進精機、製造工程のデジタル化で不良率を半減 現場主導のDXが定着

2026年4月8日12:57|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 日進精機は、クラウド工程管理・実績収集サービス「Smart Craft」を採用した。4月7日、Smart Craftが発表した。長年続いていた紙中心の運用から脱却し、リアルタイムなデータ活用を実現したことで、製造現場の不良率を前年度比で半減させる成果を上げている。

 東京都大田区に本社を置く日進精機は、金型製作や精密プレス加工を手掛ける製造企業だ。同社では間接部門のデジタル化が進む一方で、製造現場では1日あたり70〜80枚に及ぶ紙の帳票運用が続いていた。取引先の規則による16年間の書類保管義務や、Excelへの手入力に伴う集計のタイムラグ、情報の属人化などが大きな課題となっていた。

 導入にあたっては、現場担当者が自ら課題解決のためにSmart Craftを提案したことが決め手となった。生産計画から実績収集、品質記録、在庫管理までを一つのシステムで完結できる点や、現場目線で操作性が高いデザインを評価。導入決定後、約1カ月という短期間で現場への定着を実現した。

 導入の効果として、現場で入力したデータが即座に反映されるようになり、データ確認に要する時間が従来の翌月から当日・翌日へと大きく短縮された。不良原因の解析スピードが向上し、具体的な対策を迅速に講じられるようになったことで、平均不良率の半減を達成した。また、事務員による転記作業や工場長によるグラフ作成などの工数も削減されている。

 日進精機代表取締役社長の中村智氏は、「トップダウンではなく、現場から使いたいという提案が上がってきたことが、導入が順調に進んだ最大の理由だ。今後も画面の数字だけでなく現場を見る姿勢を失わずにDXを進めていきたい」と述べている。

 今後は、現在活用している工場から他の工場へと展開を広げ、拠点間のシステム統合を目指す。さらに、品質記録の自動化や設備連携による進捗管理、大型モニターによる成果の可視化などを進め、生産計画から予防保全までがデータでつながる工場の実現に取り組む方針だ。

ニュースリリース