自治医科大学、FileMakerで予約システム刷新 コスト60%削減と運用内製化を実現

2026年4月8日12:46|ニュースCaseHUB.News編集部
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 自治医科大学メディカルシミュレーションセンターは、医療訓練用シミュレータおよび施設の予約システムを、ローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」で一新した。4月7日、システムの導入・開発を支援したTooが発表した。旧システムの課題だった高額な維持費と修正のタイムラグを解消し、ランニングコストを従来比で60%削減。現場主導の柔軟な運用体制を確立した。

 自治医科大学は1972年に全国の都道府県の共同によって設立された私立大学で、「へき地に住む方々に医療を提供し、健康を守ること」を理念に掲げ、地域医療と地域社会を支えるために全国から学生を募っている。メディカルシミュレーションセンターは、自治医科大学の医学部や看護学部の学生、附属病院の医療従事者に対してシミュレーション教育の環境を提供している。

 同センターには7つの訓練室があり、約150種類、650個のシミュレータを保有し、学生や研修医に実践的な教育環境を提供している。従来のスクラッチ開発による予約システムは、OS更新に伴うアップデート費用が膨大で、軽微なメール文面の修正にも開発元への依頼が必要になるなど、コストと運用の硬直化が大きな負担となっていた。

 新たな基盤として採用されたFileMakerは、ローコード設計により微細な修正を職員自らが行える点が特徴だ。導入後は、サーバーのアップグレードが容易になり、高いセキュリティレベルの維持も可能になった。また、利用データの書き出し効率も向上し、週次の利用状況報告などの集計作業が迅速化された。

 利用面でも、キーワード検索や複数条件による検索に対応したことで、シミュレータの探しやすさが向上。検索ログの解析により、利用者のニーズに応じたカテゴリの見直しなど、データに基づいた改善サイクルも回せるようになった。

 自治医科大学メディカルシミュレーションセンターの淺田義和氏は、「システム管理やデータ出力に要していた時間を分析と活用に充てられるようになり、新たな教育研究の可能性が広がった。今後は取得したログを学習記録として活用するなど、さらなる学習環境の向上に取り組みたい」としている。

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