島津製作所は、ダッソー・システムズ(Dassault Systemes)の3DCADソフトウェア「SOLIDWORKS」を採用した。部門ごとに異なっていた3DCADをSOLIDWORKSに統合し、設計効率を向上させたほか、製品ライフサイクル全体で3Dデータを活用する方針だ。同社にSOLIDWORKSを提案し、導入を支援したキヤノンITソリューションズが1月22日に発表した。
計測機器、医用機器、産業機器、航空機器などを製造する総合メーカーである島津製作所は、これまで部門ごとに異なる3DCADを利用していた。そのため、設計資産の共有や人材の流動性、全社システムとのデータ連携に課題を抱えていたという。
これらの課題を解決すべく、2016年に設計環境の整備を検討し始め、最終的にデータ管理システムも含めたSOLIDWORKSへの統合を決定した。3DCAD統合に関するキヤノンITソリューションズの実績と、データを効率良く移行できる提案を評価した。
2021年度に3DCADの統合を完了し、設計資産の共有や全社システムとのデータ連携といった従来の課題が解消されたほか、設計者によるシミュレーションやバーチャルデザインレビューにより、設計の初期段階で問題点を抽出することも可能になったという。今後は、設計プロセスだけでなく、営業やアフターサービスを含む製品ライフサイクル全体で3Dデータの活用を拡大する方針だ。