瀧野川女子学園、生成AIの全校利用で探求学習を深化 教員の働き方改革も後押し

2025年7月4日11:21|ニュースCaseHUB.News編集部
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 瀧野川女子学園中学高等学校は、生徒の探求学習深化と教員の働き方改革を目的に、Exa Enterprise AIの生成AIサービス「exaBase 生成AI for アカデミー」を導入した。7月2日、エクサウィザーズが発表した。2024年度の活用検証を経て2025年度から全校生徒での本格利用を開始し、生徒のアウトプット創出を支援するとともに教員の校務を効率化することで、教育DXを加速させる。

 瀧野川女子学園は、実社会で新たな価値を創出できる人材育成を目指し、2015年から創造性と起業家精神を育む独自の「創造性教育」を推進している。全教科の授業をクラウドベースでICT化するなど先進的な取り組みが評価され、2023年には「キャリア教育優良学校」として文部科学大臣表彰を受けた。同行では、教育が100年に一度の大転換期を迎える中、アウトプットを重視した教育をさらに推進するには生成AIの活用が必須だと判断した。

 本格導入に先立ち、2024年度には「exaBase 生成AI for アカデミー」の活用検証を実施。教職員向けのAIリテラシー教育や、授業準備、教材開発、校務における活用検証などを通じ、教育現場での有用性を確認した。選定にあたり、生徒のプライバシーを保護しながら安全に利用できるセキュリティ面に加え、一つのサービスでChatGPTやGeminiなど複数の最新エンジンを自由に切り替え、教科や授業の特性に応じて最適なものを選択できる点を評価した。

 2025年度から、中学2年生から高校3年生までの全生徒を対象に本格利用を開始した。探求学習やグループワークにおけるアイデア創出、情報収集・分析の高度化、レポート作成やプレゼンテーション能力の向上などを支援している。また、教員は校務効率化によって創出された時間を、生徒一人ひとりと向き合う活動に充当できるようになった。生徒のAI活用状況を把握し、個別最適化された指導の強化にもつなげている。

 今後は、段階的に利用範囲を拡大し、最終的には全学年の生徒が日常的に生成AIを活用できる環境を整備する。2026年度から必修化するプログラミング教育では、チームでビジネスアプリケーションを開発する学内コンペティションを予定しており、その際にも同サービスが強力な支援ツールになると期待を寄せている。

 瀧野川女子学園中学高等学校の副校長、山口龍介氏は、「実社会に新しい価値を創り出す能力を備えた若者を育成すべく、さらにアウトプット思考の教育を行うにあたって、生成AIの利用は必須と考えた。未来を担う生徒の重要なプライバシーを守りながら、思う存分活用できるソリューションとしてexaBase 生成AI for アカデミーが最適だと判断した。2026年からプログラミング教育を必修とし、チームで挑むビジネスアプリの学内コンペを行う予定であり、その際にも生徒たちを後押しする強力な道具となると期待している」と話している。

ニュースリリース


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