日本郵船、生成AI文書基盤を共同開発 契約書チェックを効率化しリスク低減へ

2025年12月22日13:45|ニュースCaseHUB.News編集部
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日本郵船、生成AI文書基盤を共同開発 契約書チェックを効率化しリスク低減へ
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 日本郵船は、生成AIを活用した文書業務支援プラットフォーム「N-DOX」をLighthouseと共同開発した。12月18日、Lighthouseが発表した。膨大な契約書のチェックや契約更改に伴う差異の抽出といった業務を効率化し、リスクの見落としを防ぐ狙いがある。海運業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させたい考えだ。

 日本郵船のドライバルク部門では、船主と傭船者の間で締結される傭船契約書の確認作業や、契約内容の変更点抽出に膨大な時間を要していた。また、契約締結の締め切りや市況の変動により、短時間での契約判断を求められる場面も多く、業務の効率化とリスク管理の両立が課題となっていた。こうした現場のニーズに対応するため、同部門は外部ベンダーと連携し、契約書チェック機能を備えたツールの開発を進めていた。

 一方、同社のDX推進グループにも、社内の多くの部門から文書作成や確認業務のDXに関する相談が寄せられていた。そこで、DX推進グループとLighthouseが主体となり、ドライバルク部門で検討していたチェック機能をN-DOXに組み込む形で再構築した。開発にあたっては、既存のチェック機能の統合と新たな要件を踏まえ、約3カ月でプロトタイプを構築。実際の業務を想定したモデルケースで検証を重ね、実運用を開始した。

 N-DOXは、文書管理、差異分析、ルールチェックなどを横断的に担うプラットフォームだ。「エージェント」「マルチモデル」「機能拡張」の3つを柱としており、業務内容に応じて最適なAIモデルや外部サービスを選択できるほか、将来的にAIエージェントが複数機能を横断して複雑な業務を実行することを目指している。

 導入により、契約書業務のプロセスは高度化された。N-DOXが契約書のダブルチェックを担うことで人為的な確認漏れを防ぎ、リスクの見落としを防止できるようになった。また、AIが初期確認を行うことで、担当者は最終判断や交渉といった付加価値の高い業務に集中できる環境が整った。

 今後はN-DOXの機能を拡張し、差異抽出や更新時の影響分析、用語統一チェックなどの機能を順次追加する方針。2026年以降は、ドライバルク部門だけでなく、広報や財務などのバックオフィス業務へも展開し、全社的なAI活用を推進する計画だ。

ニュースリリース