理研ビタミンは、LegalOn Technologiesが提供する法務AI「LegalOn」を導入した。5月13日、LegalOn Technologiesが情報を公開した。2026年3月の時点で、案件受付からレビュー、締結後の契約書管理までを一気通貫で運用している。属人化していた契約審査体制を刷新し、ナレッジの共有による「人に依らない法務」への転換を図る。
理研ビタミンは、天然成分の有効利用技術を核に食品や化成品事業を展開している。同社は、法務専任者2名を含む体制で月間約120件の契約審査に対応している。従来、審査依頼は部長の個人メールに集中しており、進捗の可視化やナレッジ共有が不十分な点が課題だった。また、案件管理はメールをファイル化して手入力で登録するアナログな運用で、判断のばらつきや見落としリスクも顕在化していた。
2026年1月、同社はAIレビューサービス「LegalForce」から、より高度な一気通貫の運用が可能なLegalOnへ切り替えた。採用にあたっては、自社基準での審査機能を備えている点や、案件受付から管理まで重複作業を排除し、一気通貫で完結できる点を評価した。
導入後、マターマネジメントモジュールの活用により、事業部からの依頼を専用フォームに一元化した。これにより必要な情報の粒度が統一され、審査の質とスピードが向上した。契約レビューでは、自社基準を反映した「プレイブック」機能を活用することで判断根拠を明確化し、組織としての審査品質を標準化している。
さらに、有効な契約約8000件を対象としたコントラクトマネジメントでは、AIとOCRによる自動読み取り機能を活用。従来は社名や期間を手入力していた登録負荷を大幅に削減し、管理の精度と網羅性を改善した。また、2000点以上のひな形が利用できるLegalOnテンプレートを活用し、英文売買契約書など自社ひな形では対応しづらい契約書作成にも役立てている。
今後は多言語翻訳機能を活用し、海外グループ会社のレビューや管理も集約していく方針だ。理研ビタミン法務部法務知財チーム主事の山村直紀氏は、「人が担うべきでない作業をシステムに任せることで、本来注力すべき法務実務に専念できる環境が整う」としている。