LINEヤフー、AIチャット活用で相談件数6倍 少人数でユーザー支援を高度化

2026年5月14日09:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 LINEヤフーは、デスクリサーチツール「DS.INSIGHT」のサービスサイトおよびツール内に、miiboの会話型AI構築プラットフォーム「miibo」を導入した。5月13日、miiboが発表した。少人数体制を維持したまま、ユーザーからの相談件数を約6倍に拡大させた。

 LINEヤフーが提供するDS.INSIGHTは、Yahoo! JAPANの検索・人流データを統計化し、企業や自治体の担当者が消費者分析を行えるサービスだ。同サービスでは、少人数体制での顧客対応が限界に近づいており、定型的な問い合わせへの対応負荷と属人化が課題となっていた。また、ユーザー側でも窓口担当者に質問が集中する一方、公式の問い合わせフォームは心理的ハードルが高く、気軽に不明点を解消できる場が不足していた。

 こうした背景から、同社はエンジニア以外のメンバーでも設定・運用が可能で、厳格な社内セキュリティ要件をクリアできるmiiboの採用を決めた。導入にあたっては、サービスサイトとツール内の2軸でAIチャットを展開。AIが対応を担うことで、チームの工数を増やさずにユーザーとの接点を広げる体制を整えた。

 運用の工夫として、Google Apps Script(GAS)を活用し、FAQリストやコミュニティサイトの情報を毎週自動でAIのナレッジデータストアへ入稿する仕組みを構築した。これにより、常に最新の情報に基づいた回答を可能にしている。また、miiboの「Function Calling」機能を活用し、会話の内容に応じて該当するデータページへのURLをリアルタイムで生成。ユーザーをアクションへ直接誘導するシームレスな体験を実現した。

 導入の効果として、問い合わせフォームに届く基本的な操作に関する質問はほぼゼロになった。AIの正答率は8〜9割に達しており、回答が困難な場合のみ有人窓口へ誘導する設計により、ユーザーの信頼を確保しながらセルフオンボーディングを支援している。また、会話ログから得られるユーザーのつまずきポイントは、マニュアルの改善や新機能の検討に活用されている。

 今後は、ナレッジの継続的なアップデートにより支援体制をさらに強化するとともに、アイデアを素早く形にできるツールとして社内外への展開を推進する。LINEヤフーデータソリューション企画開発ユニットの待場由羽氏は、「AI相手だからこそ、ユーザーが気兼ねなく心の内を明かしてくれる側面もある。今後もユーザーの活用を後押しできる体制を構築していきたい」としている。

ニュースリリース