オークローンマーケティング、AI活用でDM施策を高度化 利益154%向上

2025年8月8日11:48|ニュースCaseHUB.News編集部
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 オークローンマーケティングは、ダイレクトメール(DM)施策におけるROI(投資対効果)の最大化を目的に、GROWTH VERSEのAIコンサルティングを活用した。8月8日、GROWTH VERSEが発表した。AIを用いて送付対象を抽出する新モデルを主力商品で検証した結果、従来の手法と比較して利益が154%向上した。今後は他商品やメールなど他チャネルへのAI活用も進める方針だ。

 オークローンマーケティングは以前より、GROWTH VERSEが開発するマーケティングAI SaaS「AIMSTAR」を導入し、顧客データに基づいたマルチチャネルでの施策を展開していた。今回のプロジェクトでは、さらなるROIの最大化を目指し、特にコストと売上の両面で事業インパクトの大きいDM配送業務におけるターゲティング精度の向上に着手した。

 従来のDM送付対象者の選定は、購買頻度や年齢といった限られた情報に基づいており、「送るべき顧客に届けられていない」「不要な顧客に送付している」といった課題が生じていた。

 今回の取り組みでは、AIを活用して「購買履歴」「顧客属性」「DM配送履歴」といった膨大な顧客データを分析・スコアリングし、DMを送付すべき顧客を抽出した。これにより、個々の顧客の行動やニーズをより深く理解し、パーソナライズされたDMの配信が可能になっている。

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AIを活用したDM施策

 主力商品のDM送付にこのAIモデルを適用し、従来の選定ロジックと比較検証したところ、利益は154%向上する成果を上げた。この成功を受け、今後は別の商品やテーマのDM施策へもAIモデルの適用を拡大する。さらに、メールや電話といった他のチャネルへのAI活用も積極的に推進していく計画だ。

 オークローンマーケティング CRM Div. CRM List Management and Outbound Sec. マネージャーの柳原智弘氏は、「私たちが目指していたのは、どの顧客に、どの商品を、どのチャネルで届けるのが最適かを導き出すことだった。まずDMチャネルに絞ってAIスコアリングの検証からスタートしたが、結果は想定以上に良好で、従来のアプローチでは得られなかった成果を実感できた。この経験を通じて、当初描いていたゴールへの確信が持てたと感じている」とコメントしている。

ニュースリリース