GSユアサは、生成AIの活用とRAG(検索拡張生成)の実装力強化を目的とした全7回のプログラムを実施した。2月12日、プログラムを支援したWanderlustが発表した。現場の課題に即したRAG活用の具体化を進め、内製化に向けた土台を整備した。従来のトップダウン型ではなく、現場起点での業務変革と持続的なシステム運用体制の確立を目指す。
GSユアサは2023年度より、全社的なデジタル人材育成プログラム「DX育成道場」を通じ、現場主導の生成AI活用と社内情報を基に回答を生成するRAGの構築に取り組んできた。今回の取り組みは、実装に携わるメンバーのリーダー化や、道場生以外の社員への理解促進を狙いとしたものだ。ガイダンス、勉強会、プロジェクト設計ワークの3段階で構成され、計71名が参加した。
勉強会では、RAGの基本構成から、回答精度を定量的に把握して向上させるための改善アプローチ、クラウドやオンプレミスでの設計、運用体制の構築といった実践的な知識を習得した。続く設計ワークでは、参加者が小グループに分かれ、実際の業務課題を題材に課題定義やスケジュール策定を実施。相互レビューを通じて、現場で自走できる具体的な計画に落とし込んだ。
一連の取り組みにより、現場メンバーが自ら課題を選定し、生成AIを業務に適用する具体的な議論が行われたことで、内製化に向けたマインドが醸成された。また、業務ドキュメントのインデックス設計や検索精度の評価プロセスの標準化で、各部署でスモールスタートが可能なテーマが複数抽出された。回答品質のレビューと改善、再構築の仕組みも定義しており、運用段階でも改善が継続する体制を整えている。
GSユアサ経営戦略室担当部長の齋藤氏は、「生成AIとRAGの基礎から運用設計まで体系的に学べた。現場主導で課題を定義し、内製化に向けた実行計画を参加者間で共有できた」と評価し、継続的に小さな成功を積み上げていきたいと話している。今後は、現場起点でのRAGプロジェクトの立ち上げと内製化をさらに推進し、成果創出のスピードと再現性を高める。