ワイン専門輸入販売のフィラディスは、タスク管理の効率化、業務負荷の平準化、問い合わせ対応の品質向上、外部パートナーとの連携強化を目的にプロジェクト管理ツール「Backlog」を採用した。6月4日、Backlogを提供するヌーラボが発表した。
フィラディスでは従来、社内のタスク管理をメールやチャット、口頭で行っていた。その結果、情報が分散し、対応漏れや進捗状況の不透明さが慢性的な課題となっていた。特に、顧客からの問い合わせや社内での確認事項など、多岐にわたる業務が輻輳する中、個々のタスクの状況把握が難しく、担当者への業務集中や対応遅延のリスクを抱えていた。
このような状況下で、ワインの品質を維持するための重要な拠点である保管倉庫の移転プロジェクトが立ち上がった。この大規模プロジェクトでは、社内外の多数の関係者と連携し、膨大な数のタスクを遅滞なく、かつ正確に進める必要があった。従来の管理方法では対応が困難との認識から、全部門共通で利用できる新たなタスク管理ツールの検討が急務となった。
複数のツールを比較検討した結果、フィラディスはBacklogの採用を決めた。選定の主な理由は、タスクの期日や進捗状況の可視化が容易であることと、ITツールに不慣れな従業員や社外の協力会社スタッフなど、誰にとっても直感的で使いやすい操作性だった。専門的な知識を必要とせず、シンプルにタスク管理を行える点が、全部門へのスムーズな展開と定着に不可欠と判断された。
導入は、情報システム部が中心となり進められ。単にツールを提供するだけでなく、現場の業務課題や個々の従業員の利用状況に寄り添いながら、段階的に活用範囲を拡大するアプローチを取った。情報システム部の村上氏は、「Backlogの導入においては、『自分のため』ではなく『現場が本当に使いやすいか』を常に意識してきた。業務フローを大きく変えず、自然と使いたくなる工夫を重ねたことで、無理のない定着につながったと感じている」と、導入時の工夫について述べている。現場の抵抗感を最小限に抑え、ツールの利便性を実感してもらうことを重視した結果、円滑な全社展開が実現している。
Backlogの活用により、フィラディスでは顕著な業務改善効果が現れている。これまで課題だった問い合わせ対応における情報漏れや、それに起因するクレームの発生が大幅に抑制された。また、タスクの担当者や進捗状況が明確になり、外部パートナーとのコミュニケーションも円滑化し、プロジェクトの遅延防止や業務品質の向上に貢献している。これにより、従業員はより本質的な業務に集中できる環境が整いつつある。
フィラディスでは今後、Backlogを単なるプロジェクト管理やタスク管理のツールとしてだけでなく、社内のあらゆる情報共有が集約される中核的なプラットフォームとして位置づけ、全社の業務基盤としての運用を目指す。将来的には、AIとの連携でさらなる業務効率化や、新たな付加価値の創出も視野に入れ、継続的な業務改善に取り組んでいく。
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