CLホールディングス、「S/4HANA Cloud」パブリッククラウド版で業務効率化

2025年1月30日21:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 CLホールディングスは、SAPのクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」をベースとした新基幹システムを導入し、月次締め処理や決算処理、在庫状況の把握にかかる業務負荷を大幅に削減した。1月30日、導入を支援したフォーカスシステムズとSAPジャパンが発表した。

 CLホールディングスのグループ各社は、IPコンテンツを活用したマーケティング、プロモーションサービスや物販などを手がける。CLグループはもともと、レッグスを親会社とする企業グループだったが、2022年に持株会社体制に移行し、現在の商号に変更。旧レッグスの事業を承継した現在のレッグスは、CLグループの中核事業会社という位置づけだ。

 旧組織体制時、レッグスでは業務プロセスの設計や使用ツールが個別に最適化されていたため、業務を標準化できず、全社的な視点での「モノとお金の動き」を正確に把握することが困難な状況だったという。そこで同社は会計を軸とした経営管理体制の再構築に取り組む方針を固め、2019年にSAP S/4HANA Cloud Public Editionを導入。業務をシステムに合わせる「Fit to Standard」と、ERP本体をクリーンに保つ「クリーンコア」手法を採用し、導入コストを抑えつつ業務プロセスの標準化を目指した。

 導入パートナーにはフォーカスシステムズを選定した。豊富なERP導入実績と、顧客への伴走型サービスによる業務プロセスの分析・集約支援能力を評価したとしている。同社の支援の下に業務標準化も進め、事業領域ごとに運用されていた23の業務プロセスの共通項を洗い出し、これを五つのプロセスに集約した。その結果、約9カ月で構築が完了した。

 新基幹システムの導入により、経営判断に必要な情報をタイムリーに取得できるようになった。月次締め処理は5日以上、決算処理は15日以上短縮され、在庫状況の把握も20日以上短縮された。また、棚卸時間も短縮するとともに、在庫担当者を5人削減したという。

 CLホールディングスはレッグスのSAP S/4HANA Cloud Public Edition導入プロジェクトを成功モデルとして、他のグループ会社にも展開する予定。グループ全体の経営基盤の強化を図る。

ニュースリリース