全米テニス協会、IBMのAI群で観戦体験を刷新 サーブ動作解析や対話型解説を提供

2026年9月7日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 全米テニス協会(USTA)は、テニスの国際大会「2026年全米オープン」のデジタル観戦体験において、IBMの人工知能(AI)技術群を活用した新たなファン向け機能を導入した。9月4日、日本IBMが発表した。サーブ動作の即時解析や高度な試合解説チャットなどを提供し、ファンのエンゲージメント向上や視聴体験の深化を図る。

 USTAとIBMは1992年以来、毎年1400万人を超える世界のテニスファンに向けてデジタル体験を提供してきた。昨今は試合中にスポーツアプリを利用するファンが約9割に達し、AIを活用したスポーツコンテンツへの信頼度も高まっている。こうした環境下で、単なる速報性にとどまらず、正確かつ高度にパーソナライズされたデジタル体験の提供が求められていた。

 これを受けUSTAは、IBMのAIプラットフォームやデータ管理技術を活用し、公式サイト「USOpen.org」および公式アプリの新機能を構築した。

 新機能の一つである「Serve Quality(サーブ・クオリティ)」は、AI技術「IBM Bob」を用いて開発した四肢トラッキング技術により、シングルス全254試合のサーブ動作を詳細に分析するツールだ。身体とラケットの21のデータポイントを毎秒50回追跡し、手首の曲げ方や下半身から胴体へのエネルギー伝達を捉える。大会期間中に生じる約12億件のデータを「IBM Confluent」上で管理し、スコアをほぼリアルタイムで算出することで、質の高いサーブの要因を可視化する。

 さらに、リアルタイムの勝率予測機能「Likelihood to Win」を拡張した「Key Moments」を新設。過去の統計や試合の流れを総合分析し、勝敗の行方を左右した重要な転機をファンに提示する。

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なぜ勝っているのかをファンが理解できるよう支援する「Likelihood to Win」

 加えて、対話型アシスタント「Match Chat」の機能を強化した。本機能は「watsonx Orchestrate」を基盤に、リアルタイムの試合データやUSTAの編集方針、テニス特有の専門表現を学習した複数のAIエージェントを組み合わせている。ファンが自然言語で質問すると、コート上の状況に即した解説や関連する画像、動画を迅速に回答する。

 USTA デジタル戦略担当シニアディレクターのブライアン・ライヤーソン氏は、今回の取り組みによってファンエンゲージメントの可能性が広がり、世界中のファンに向けて高度にパーソナライズされたコンテンツや試合のストーリーを伝える能力が大きく向上したと述べている。

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