富士フイルム、タニウムでIT資産管理の精度向上 グローバル規模で迅速な対応可能に

2025年12月26日16:10|ニュースCaseHUB.News編集部
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 富士フイルムホールディングスは、IT資産管理の高度化とセキュリティ強化を目的に、タニウムの自律型ITプラットフォーム「Tanium」を採用した。12月25日、タニウムが発表した。グローバル全体のIT資産を一元管理することで、正確な状況把握とインシデントへの迅速な対応を可能にする。これにより、運用管理の負荷を軽減し、創出したリソースをデジタル変革(DX)などの「攻めのIT」へ振り向ける体制を整え、事業の持続的成長を目指す考えだ。

 1934年に写真フィルムのメーカーとして創業した富士フイルムは、現在ではイメージング、ヘルスケア、エレクトロニクス、ビジネスイノベーションの4事業領域を展開している。同社にとってDXは単なるトレンドではなく、持続的成長のための戦略的優先事項であり、AI活用などによって生産性やイノベーションを向上させている。しかし、セキュリティの観点から不可欠となるIT資産管理において、国や拠点ごとに管理手法が異なっていたことが課題となっていた。

 従来、エンドポイントの状態調査は手作業で行われていたため、精度や対応スピード、工数の面で限界があった。AIなどの技術を安全に活用するためには、脅威の標的となり得る全てのエンドポイントの状況を可視化することが不可欠であると判断し、新たな管理基盤の検討を進めていた。

 Taniumの採用にあたっては、グローバル規模のエンドポイントを単一のツールとダッシュボードで集中管理できる点を評価した。リアルタイムで詳細かつ正確な情報を収集できるため、環境全体で起きている事象を即座に把握し、DX推進に不可欠なスピードと信頼性を確保できることが決め手となった。

 導入により、グローバル全体のIT資産管理とセキュリティ対策の効率は大幅に向上した。正確なインベントリ管理や脆弱性管理が可能になったことで、グループ全体の状況を精緻に把握できるようになった。また、管理業務の効率化によって生まれた余剰リソースを、開発投資やさらなる価値創出といった攻めのIT活動へ転換できるようになっている。

 富士フイルムホールディングスICT戦略部統括マネージャーの渡邊健太郎氏は、Taniumによって今までより詳細かつ正確なIT資産管理が可能になり、グループ全体の状況をより正確に把握できるようになったと話す。今後は、Taniumから得られる観測データを活用し、さらなる運用効率の向上とセキュリティ態勢の強化を継続していく。

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