JX金属、Adobe Acrobat Proを全社導入 セキュリティ対策強化と業務効率化を実現

2024年10月7日19:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 JX金属は、サプライチェーンリスクへの対応とセキュリティ強化を目的に、アドビのPDF編集ソフト「Adobe Acrobat Pro」を全社導入した。10月4日、アドビが発表した。

 JX金属は、金属資源開発から製錬、電子材料、リサイクルまでを一貫して手掛ける非鉄金属メーカー。近年、製造業においては、サプライチェーン上のリスク対策が重要性を増しており、JX金属でも顧客であるメーカーの生産停止に繋がるリスク回避のための対策強化が求められていた。

 同社では、従来からセキュリティ対策を進めてきたが、2021年秋頃から開始した新たなインフラへの移行に伴い、使用するPDFソフトの見直しを実施。以前使用していたPDFソフトは国内利用を想定した仕様であったため、海外拠点とのやりとりが多い同社の運用には制約があった。また、編集機能の制約から、一部部署では個別にAcrobat Proを導入しており、ライセンス管理や、文字化けといった問題が発生していた。

 これらの課題を解決するため、JX金属はグローバル展開が可能で、高度な編集機能と強固なセキュリティを兼ね備えたソリューションとしてAcrobat Proの全社導入を決断した。選定にあたっては、Microsoft Entra IDとの連携によるライセンス管理の容易さや、国際規格に準拠した信頼性、文字単位での柔軟な編集といった高度な編集機能が評価された。

 2022年夏頃から導入を開始し、約1年かけて国内外の拠点に約7500ライセンスの配布を完了。導入により、ライセンス管理の効率化、セキュリティレベルの統一、ユーザーからの問い合わせ減少などの効果が表れている。

 JX金属 技術本部 情報システム部 副部長 情報インフラ担当の根上智幸氏は、「Adobe Acrobat Proで編集しているという事実が、顧客の安心感につながっていると実感している」とコメントする。Acrobat Proの導入は、取引先からの厳しいセキュリティ要件に応える上で重要な成果となっている。

 JX金属は今後、電子署名機能やAdobe Scanなど、未活用機能の利用促進に取り組む。業務効率化とセキュリティ強化を両立させながら、さらなるビジネス変革を目指す。