NECは、社内DX推進の一環としてServiceNow Japanの「Legal Service Delivery」を国内で初めて導入し、稼働を開始した。これはNECとServiceNow Japanが2022年11月に発表した戦略的協業による。NECは、今回の導入で得た知見を活かし、2024年内に顧客向けに法務DX支援サービスも展開する予定だ。
NECは、「2025中期経営計画」においてDXを経営の中核に据え、「社内DX」の取り組みを加速させている。今回のLegal Service Delivery導入は、法務部門における問い合わせ対応、契約書レビュー、新担当者配置時のトレーニングなどの業務、および付随する文書管理にかかる膨大な手間の削減を目的す。
具体的には、対応内容、進捗、履歴を部門内で一元管理することで、担当者が不在でも迅速かつ正確に状況の把握を可能にする。これにより、法務業務にかかる時間を年間約36%削減する効果を見込む。法務部門の従業員は、人ならではの知恵や創造性を発揮する高い付加価値を生み出す業務に集中できるようにする。
NECは現在、グループ全体のITシステム最適化とデータ価値の最大化に向けた社内基盤となるプラットフォームの構築や、グループ12万人の従業員が活用するコラボレーション基盤であるデジタルワークプレイスの高度化に向け、ServiceNowの技術やサービスを中核として活用している。
今回採用したServiceNowのLegal Service Deliveryは、リーガルサービスの提供を支援する製品。従来の手作業による電子メールやスプレッドシートのプロセスを、高速なデジタルエクスペリエンスに置き換える。バーチャルエージェントとナレッジベース記事により、一般的な法的質問への回答を自動化する。またすぐに使える法務分野のワークロードで、部門効率を阻害する法務プロセスのボトルネックを取り除く。さらに、リーガルレポートとダッシュボードで、法務部門の責任者にリーガルサービスの透明性とインサイトをリアルタイムで提供し、従業員エクスペリエンスの向上と法務部門の生産性向上を両立できる。
NEC執行役員常務兼CIO兼CISOの小玉浩は、「法務領域では、業務や手続きに必要な手間や時間の効率化、複雑かつ高度な専門業務を支援するシステム整備に多くの企業が課題を感じています。今回Legal Service Delivery導入により法務関連の業務効率化を実現し、従業員が人ならではの創造性を活かし、自律的に新しい業務の在り方を構築していくことで、従業員の働きがいやエクスペリエンスの高度化につながることを期待しています。」と述べている。
ニュースリリースURL
https://jpn.nec.com/press/202402/20240201_01.html