北海道エアポートは、急増する外国人観光客の利便性向上のため、シスコシステムズ、NTT東日本と協力して、新千歳空港国内線旅客ターミナルビルでOpenRoamingの実証実験を2024年2月初旬に開始した。2月21日、シスコシステムズが発表した。
北海道では、特にスキーシーズンにおいてオーストラリアからの観光客が急増しており、ニセコのスキー場の観光客の98%は海外からの観光客が占めている。オーストラリアや米国、EUなどではOpenRoamingが普及しているが、日本を含むアジア地域では普及率は低い。そこで、北海道エアポートは、日頃からOpenRoamingを活用しているオーストラリアからの観光客のニーズに応えるため、安全、安心なOpenRoamingの導入を検討した。
OpenRoamingとは、国際的なWi-Fi相互接続基盤のこと。ユーザーはパスワードを一度設定するだけで、世界中のOpenRoaming対応のWi-Fiスポットに、高い安全性を確保しながら自動接続できる。
今回の実証実験では、オーストラリアからの観光客が羽田(成田)経由で新千歳空港に到着する動線を考慮し、新千歳空港国内線旅客ターミナルビルで実施する。シスコシステムズとNTT東日本は、ネットワークのプラットフォームであるCisco MerakiのアクセスポイントおよびOpenRoamingを提供するCisco Spacesを無償で提供し、実験に全面的に協力する。Cisco Spacesを活用することで、訪問人数や滞在時間などのデータを簡単に収集でき、そのデータをもとに正確な検証を行える。