三菱マテリアル、顧客に最適な工具を提案する新サービスで成果 ウルシステムズが開発支援

2025年1月28日21:30|ニュースCaseHUB.News編集部
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 三菱マテリアルは2024年10月、顧客に最適な工具を提案する新しいオンラインサービス「Tool Assistant」を開始したが、同サービスのシステム開発でウルシステムズの支援を受けた。1月28日、ウルシステムズが明らかにした。

 大手非鉄金属メーカーである三菱マテリアルの加工事業カンパニーでは、金属加工用の切削工具や耐摩工具、建設工具などを販売している。工具の選定には専門知識と経験が必要で、顧客にとっては時間がかかる作業だという。また、適切に工具を選定できる熟練者は減少していく見通しでもある。

 こうした課題の解決策として、同社はTool Assistantの開発に着手。切削する材料の材質や加工する寸法、加工内容、さらにはスピードやコストといった顧客が重視する条件などを加味した上で、最適な工具を提案するサービスだ。熟練エンジニアの工具選定の知見やノウハウをオンラインサービスに反映させることで、三菱マテリアルは提案機会の拡大を図るとともに、顧客企業側のノウハウの伝承を支援する。

 Tool Assistantの開発は、同社の全社DX推進を支援していたウルシステムズと連携して進めた。ウルシステムズは、プロジェクトマネジメントと技術支援の両面でTool Assistantの開発チームを支援。新規サービスや情報システムの開発に必要なナレッジを補完しつつ、プロジェクト遂行のガイド役を務めたほか、三菱マテリアルの技術営業メンバーとともに工具選定のノウハウをアルゴリズムに落とし込んだとしている。また、開発チームがリストアップした機能が技術的、コスト的に実現可能かなどを検証するPoCもウルシステムズがリードした。

 24年10月のリリース以降、Tool Assistant経由での獲得顧客数は順調に増え続けているという。三菱マテリアルの担当者は「システムの完成が当プロジェクトのゴールではなく、リリースしたサービスを軸に当社が自律的にビジネスを運用し続けることの必要性をウルシステムズは深く理解し、包括的なサポートを提供してくれた。開発チームはビジネス企画から運用までを経験し、今後の展開に自信を持つことができた」とコメントしている。

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