社会医療法人生長会および社会福祉法人悠人会(以下、生長会グループ)は、請求書業務の効率化とガバナンス強化を目的に、Sansanが提供するクラウド請求書受領サービス「Bill One請求書受領」を採用した。6月19日、Sansanが発表した。
生長会グループは、大阪府堺・泉州地域で医療・介護・福祉事業を展開し、約70年にわたり地域医療・福祉の担い手として活動している。医療・介護・福祉業界は慢性的な人手不足が続いており、グループ全体の業務効率化が重要な経営課題となっている。これまで請求書は年間1万2000件以上が紙で受領・処理されており、会計業務の帳票も手作業で作成していたため、担当者の負担が大きく、業務の非効率性が課題だった。また、電子帳簿保存法への対応も求められ、受領形式ごとに請求書を異なる場所で保管する必要があり、管理の煩雑さも課題となっていた。
こうした課題を背景に、生長会グループは請求書業務のデジタル化を検討し、複数の課題解決に役立つサービスとしてBill One請求書受領を選定した。選定理由は、請求書のオンライン受領・一元管理が可能な点、会計システムとの連携が容易な点、取引先への負担が少ない点が挙げられる。特に、オンライン環境がない取引先が紙で請求書を送付した場合でも、Bill Oneが代理で受領し、99.9%の精度でデータ化できる仕組みが評価された。
取引先への説明やシステム移行の調整に一定の労力がかかったものの、グループ内の約30拠点に順次展開した。これにより、各施設の担当者が請求書を紙で受け取り、振込書類のみを法人本部事務局に送付する従来のアナログ業務が刷新された。請求書はBill One上で受領・確認・承認が可能になり、紙の開封や印刷といった作業が大幅に削減された。会計業務用の仕訳伝票や費用按分表も、CSVデータをBill One上にアップロードし、請求書に紐付けて会計システムに連携できるようになった。さらに、支払いに必要な口座情報をインターネットバンキングに電子データで連携でき、手入力の手間もなくなった。
導入後、年間1万2000件以上の請求書業務がオンライン化され、業務生産性が向上した。請求書の一元管理により、各施設と法人本部事務局の担当者がオンライン上で共通の請求書を閲覧・処理できる体制が整い、振込時などのエラー発生時に迅速な連携・対応が可能となった。電子帳簿保存法への対応も容易になり、管理の効率化とガバナンス体制の強化が実現している。
生長会グループの財務部副部長木口善之は、紙で処理することによる非効率な作業が削減でき、各施設との間で請求書を含めた支払関係のやり取りをする手間もなくなったため、大幅に業務が効率化できたことを実感し始めていると述べる。今後も、取引先にBill Oneへのオンラインアップロードや代理受領を積極的に使っていただけるよう呼びかけ、業務のさらなる効率化を目指す。
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