三井不動産リアルティ、住宅ローン業務システムのクラウド化でマルチクラウドを採用

2024年9月9日08:10|ニュースリリース公開日 2023年11月6日|ニュースCaseHUB.News編集部
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 三井不動産リアルティが、住宅ローン業務システムのクラウド化にOracle CloudとMicrosoft Azureのマルチクラウド・ソリューションを採用した。三井不動産リアルティは、グループ会社のリハウスローンサービスが利用する住宅ローン業務システムの更改を進めている。このシステムは顧客からの住宅ローン事前審査申込の受付や、金融機関からの審査回答を管理するものだ。

 現行システムはオンプレミス環境のOracle Databaseと、データベースと緊密に連携したWebアプリケーションで構成されている。クラウド化にあたり、ユーザーのシステム利用を維持・向上するため、WebアプリケーションとOracle Databaseの親和性が高いことを前提に、複数のパブリッククラウドを検討した。

 その結果、データベース移行環境としてOracle Cloud Infrastructure上のOracle Base Database Service - Enterprise Editionを、Webアプリケーションの改修・運用環境としてMicrosoft Azure App Serviceを選定した。さらに、OCIとAzureのマルチクラウド環境構築・運用には、Oracle Database Service for Azureを採用した。

 このクラウド移行により、三井不動産リアルティは現行システムの利便性や性能を維持しながら、リソースを柔軟かつ迅速に拡張することが可能になる。将来的にユーザーが増加した場合にも、安定した運用が見込める。また、Oracle Base Database Service - Enterprise Editionを冗長構成で運用することでシステムの可用性も確保する。

 Oracle Database Service for Azureは、AzureとOCI間の低遅延でセキュアなネットワーク相互接続を提供する。データ移動時のエグレスとイングレスに課金されないため、クラウドの利用コストを低減できる。また、2つのクラウド環境の連携に必要な設定を自動的に行い、Microsoft Entra IDとのフェデレーションにより簡単にサービスを利用できるようになる。

 三井不動産リアルティDX推進部の山本紘也氏は「当社では、IT資産は所有から利用へという考えのもとクラウド活用を推進しており、ワークロードに最適なクラウドサービスを選定している。今回現行システムの更改にあたっては、ユーザーにシステム変更を感じさせない更改を目指した結果、データベースのクラウド化にはOCI、アプリケーションの改修、運用基盤としてはAzureを選定した。Oracle Database Services for Azureを活用することで、マルチクラウド運用で障壁となりがちなコスト増加と運用管理の複雑化が解消される」とコメントしている。

 クラウド移行の技術検証および移行支援はシステムエグゼが担当し、2024年5月の移行完了を予定している。

ニュースリリースURL
https://www.oracle.com/jp/news/announcement/mitsui-fudosan-realty-selects-oracle-database-service-for-azure-2023-11-06/