フジトランス SuperStream-NXで経営データの可視化と業務効率向上

2025年6月30日23:08|ニュースCaseHUB.News編集部
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 フジトランス コーポレーションは、経営データの可視化と業務効率向上を目的に「SuperStream-NX」を採用した。6月25日、SuperStream-NXを提供するキヤノンITソリューションズが発表した。

 総合物流企業として国内外で多様な事業を展開するフジトランスは、ドライバーや船員、港湾労働者の人手不足、さらには環境負荷低減といった業界共通の課題への対応を進めている。中期経営計画「フジトランス2030」では、独自のDX(FDX:FUJITRANS DX)推進を掲げ、業務プロセスの刷新や新たな価値創造に注力してきた。

 従来は自社業務に合わせてカスタマイズした会計システムを長年運用していたが、システムの老朽化や法制度改正対応の負担、バージョンアップ時のコスト増大が大きな課題となっていた。また、グループ全体のKPI可視化や経営判断の迅速化も求められていた。

 こうした背景から、フジトランスは会計業務の変革を目指し、パッケージ標準機能を最大限活用できるシステムを前提に複数製品を比較検討。今後の機能拡張性やコスト面、グループ経営管理への適合性などを総合的に評価し、SuperStream-NXとNECソリューションイノベータが提供する周辺ソリューションの組み合わせを選択した。

 導入プロセスでは、NECソリューションイノベータが業務フローのパッケージ適合から仕組みの実装、運用支援まで一貫して担当した。社内リソースの負担を抑えつつ、短い納期での稼働に対応した。グループ会社10社が利用する財務会計基盤としてSuperStream-NXをクラウド(AWS)上に展開し、約90名の経理担当者が活用している。

 SuperStream-NXの導入により、財務・管理会計や債務・債権、固定資産、手形管理などの機能を刷新した。営業部門では日々の請求書や支払経費などを各業務システムで入力し、ワークフローシステム「EXPLANNER/FLⅡ」で承認後、自動的に仕訳が計上される仕組みを構築した。人事給与システムや他業務システムとの連携も進めている。

 導入でペーパーレス化が大きく進み、環境負荷軽減目標の達成に寄与した。経費精算のキャッシュレス化や証憑管理の電子化も実現し、電子帳簿保存法への対応も強化された。システムの使い勝手についても、Excel出力によるデータ加工や伝票単位での情報確認が容易になり、現場から高い評価を得ている。法制度改正への対応もバージョンアップで完結できるようになり、運用負担が大きく軽減された。

 今後は、グループ経営管理を活用したKPIのさらなる可視化や、共通業務単位ごとの収支把握を進め、営業活動や経営判断へのデータ活用を強化していく。

ニュースリリース


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