きらやか銀行は、行内の情報検索基盤としてAIナレッジ検索システム「Helpfeel」を採用した。6月30日、同システムを提供するHelpfeelが発表した。規程や事務細則、通達など約10000ページにおよぶPDF文書を瞬時に検索できる環境を整えた。従来、多くの行員が時間を費やしていた文書の照会作業を効率化し、顧客への対応スピード向上と業務負担の軽減を目指す。
きらやか銀行は、山形県に本店を置く地方銀行である。同行では、日々の業務で参照する行内の規程や事務細則、各種通達などの膨大な文書から、必要な情報を探し出す作業の効率化が課題となっていた。事前の調査では、行員の約9割が1回あたりの文書検索に5分以上の時間を費やしており、営業店での顧客対応時や本部への問い合わせ業務において、手続きの確認に時間を要する原因になっていた。
こうした背景から、言葉の意図を予測して適切な回答を導き出すAI検索システムであるHelpfeelの導入を決めた。選定にあたり、検索キーワードの入力ミスや、表現の揺らぎがあっても目的の情報に素早くアクセスできる検索性能を評価した。また、紙の書類やPDFとして散在していた約10000ページ分の業務ナレッジを、1つの検索窓から一括して縦断検索できる仕組みを構築した。
システムの新設により、行員は複雑な業務ルールの確認や、顧客からの質問に対する照会作業を数秒で完了できるようになる。これにより、窓口や電話での顧客を待たせる時間を減らし、店舗全体のサービス品質向上につなげる。さらに、営業店から本部の専門部署への電話確認件数を減らすことで、組織全体の業務効率化も進める。
今後は、運用を通じて行員からの検索データを蓄積し、より精度の高いナレッジ基盤へと充実させていく方針だ。きらやか銀行は、生成AIをはじめとする先端技術の活用と行内のデジタルトランスフォーメーションを推進し、地域顧客への迅速な付加価値提供と、より効率的な銀行経営の実現に向けた取り組みを継続していく。