コマツは、建設機械に搭載するディスプレイ画面のGUIテストを自動化するため、Qt Groupのテスト自動化ツール「Squish」を採用した。1月14日、Qt Groupが発表した。世界190カ国以上で稼働する建機のICTモニターにおけるテスト効率と品質保証を大幅に改善し、多言語対応の正確性を高める狙いだ。
コマツは、建設・鉱山機械の世界的なメーカーであり、近年は「Komtrax(コムトラックス)」や「スマートコンストラクション」といったデジタル技術を機械に積極的に搭載している。同社の建機が備えるICTモニターは現在27の言語をサポートしており、ソフトウェアの高度化に伴って、煩雑なテストプロセス全体の効率化が急務となっていた。
同社はすでにソフトウェア開発においてQtフレームワークを活用しており、SquishがQtと緊密に連携できる点を評価した。Squishはオブジェクト名を指定するだけでテストができるため、画面上の座標を指定して設定を更新する必要があった従来の手法に比べ、保守や再利用が容易になる。また、Qt以外のソフトウェアプラットフォームのテストにも対応している汎用性の高さも、採用のポイントとなった。
導入の結果、コマツは手作業によるテストを21.4%削減することに成功した。対象となるソフトウェアの主要領域で自動チェックを拡大し、重要な機能の網羅的なテストが可能になった。さらに、SquishのOCR(光学文字認識)機能を活用することで、異なる言語のテキストが正しく表示されているかを自動で確認できるようになった。これにより、世界中のオペレーターに対して、使用言語を問わず一貫したユーザー体験を提供できる体制を整えた。
コマツ開発本部フィールドオートメーション開発センタ建機自動化第三グループでグループマネージャを務める西畑考志氏は、以前は変更のたびに座標を指定する必要があったが、Squishの導入により開発効率が向上したと説明する。多数の言語でテストを自動化できるようになったことで、主要国のオペレーターに一貫したエクスペリエンスを提供できるようになったと評価している。
今後は、適切な自動化ツールの活用を通じて生産性をさらに向上させ、グローバル規模での効率と品質の新たな基準の確立を目指す。