ナミキは、管理する賃貸住宅のセキュリティ向上と業務効率化を目的に、ビットキーが提供する暮らしのコネクトプラットフォーム「homehub」とスマートロックを採用した。1月28日、ビットキーが発表した。まずは3000戸を対象に設置を開始し、将来的には全管理物件約17000戸への導入を視野に入れる。物理鍵に依存しない管理体制を構築することで、鍵紛失のリスク排除や入居者の利便性向上、さらには管理業務の抜本的な効率化を目指す。
ナミキは東京都板橋区に本社を置き、建設から管理、リフォームまでをトータルでサポートする不動産企業。同社ではこれまで、空室の鍵をキーボックスや南京錠で管理してきたが、暗証番号の悪用による空室の不正利用や、物理鍵の紛失といったセキュリティ上の課題を抱えていた。また、退去後の設置状況把握やスタッフ間での確認作業が煩雑化し、業務効率を圧迫していたほか、内見や原状回復工事の際に入室がスムーズに行えないといった運営上の課題も顕在化していた。
社内ルールの徹底だけではこれらのトラブルを完全に防ぐことは難しいと判断し、課題の根本解決に向けてhomehubとスマートロックの導入を決めた。選定にあたっては、サブスクリプションモデルによる導入が可能で、オーナーの初期投資を抑えられる点を評価した。入居者に利便性という付加価値を提供し、その対価として利用料を得るスキームを構築することで、オーナーに実質的な費用負担をかけずに導入できる点が決め手となった。
今回の取り組みでは、物件のエントランスおよび各住戸のドアにスマートロックを設置する。入居者はスマートフォンのアプリ上でICカードや暗証番号など好みの解錠手段を登録し、鍵として利用できる。知人や家族への合鍵発行もアプリから日時指定で行えるため、物理鍵の複製リスクや受け渡しの手間が解消される。退去時には鍵情報が自動で削除されるため、シリンダー交換や物理鍵の返却も不要だ。
管理面では、鍵管理をクラウド上で行うことで、予備シリンダーの在庫管理などの事務負担が大幅に軽減される。空室の内見や工事の際にもワンタイムパスコードを発行できるため、スタッフが鍵の受け渡しのために物件と店舗を往復する時間が削減され、業務の効率化につながる。
ナミキ取締役社長の坂井祥之氏は、「オーナーから預かっている大切な物件のセキュリティ向上と、鍵に関わるリスク低減を早期に実現するために導入を決めた。業務効率化の効果は全戸への設置が完了して初めて最大化されるため、今スピーディーに進めることが不可欠だ」と説明する。また、スキームの構築により「オーナーへの提案開始から3カ月で目標の3000戸分の承諾を得られた。今後は全管理物件17000戸のスマートロック標準化を視野に、取り組みを推進したい」としている。