アイエー、30店舗の受電を最大60%自動化 人的資本の最適配置で接客品質向上

2026年4月10日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 アイエーは、店舗での電話応対業務の効率化と顧客体験の向上を目的に、対話型音声AI SaaS「アイブリー」を採用した。4月9日、IVRyが発表した。繁忙期における受電の最大60%を自動化したことで、店舗の電話応答率は従来の50%から90%へと劇的に改善した。

 オートバックスのフランチャイズパートナーとして首都圏や東海エリアに30店舗を展開するアイエーでは、深刻な人手不足に加え、鳴り止まない電話への対応が大きな課題となっていた。特に冬タイヤへの履き替え時期などの繁忙期には受電量が通常の5倍に達し、1件あたり5分から10分を要する予約応対が本来注力すべき来店客への接客やピット作業を圧迫していた。また、固定電話に不慣れな若手スタッフに代わり、知識豊富なベテラン社員が電話対応に忙殺されるといった受電の属人化も生じていた。

 アイブリーの採用にあたっては、自社の運用に合わせた柔軟な振り分け設計が可能な点を評価した。導入に際しては、バッテリー交換などの緊急性が高い問い合わせを優先的にスタッフへ通知する一方で、車検やオイル交換などの予約電話を公式アプリへと誘導する音声フローを構築。単純な自動応答に留まらず、店舗規模や特性に応じた有人対応とAI受付のハイブリッド運用を実現した。

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アイブリーの活用イメージ

 導入の効果として、月間のアプリ予約数は約4倍に増加し、年間で約10万人のアプリ会員増につながるなど、電話を起点としたデジタルシフトとLTV(顧客生涯価値)の最大化に成功した。現場では電話対応の負担が減ったことで、事務作業の効率が向上したほか、来店客一人ひとりに対してより親身な接客が可能になった。さらに、通話録音機能がカスタマーハラスメントの抑止に寄与し、従業員の心理的安全性の確保にもつながっている。

 アイエー執行役員の倉智俊行氏は、アイブリーの導入により鳴っている電話が売上に直結するものか判断しやすくなり、接客に割ける時間が増えたと話す。今後は、テクノロジーに任せられる業務は委ね、人にしかできない付加価値の高い接客に貴重な人的資本を集中投下していく。

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