東海理化、仕入先350社との調達業務をデジタル化 回覧時間を5分の1以下に短縮

2026年1月22日23:48|ニュースCaseHUB.News編集部
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 東海理化は、仕入先350社との調達業務をデジタル化するため、NTTデータ イントラマートのエンタープライズ・ローコードプラットフォーム「intra-mart」を採用した。1月22日、intra-martを提供するNTTデータ イントラマートが発表した。既存の社内ワークフロー基盤と新たに構築した仕入先ポータルを相互に連携させることで、サプライチェーン全体の効率化を図る。これにより、従来は数日を要していた申請の回覧時間を半日程度に短縮し、業務の透明性とガバナンスの向上を目指す。

 自動車用バックミラーやスイッチなどの部品製造を手掛ける東海理化は、350社を超える仕入先とのコミュニケーションにおいて、長年アナログな手法が中心だった。品質に関する案内や各種申請業務は個別メールや紙の書類で受け付けており、情報の見落としによるプロセスの停滞や書類の紛失が課題となっていた。また、どの業務をどの部署に申請すべきかが仕入先から見て分かりにくいといった、利便性の面でも問題を抱えていた。

 同社は2019年から、社内の申請業務を整備するためにクラウド版のintra-martである「Accel-Mart」を導入していた。複雑な承認フローに柔軟に対応できる点や、既存システムとの連携のしやすさを評価し、今回はこの基盤を仕入先との連携にも拡張することを決めた。セキュリティポリシー上、社内向けのプラットフォームに外部から直接アクセスさせることはできないため、仕入先ポータル専用の環境を別に構築し、社内用と外部用の二つの環境を相互に連携させる独自の仕組みを確立した。

 システムの導入と開発にあたっては、NTTデータ東海の支援を受けた。二つの環境を連携させることで、仕入先からの申請が社内の製造や設計などの関連部門へシームレスに展開されるプロセスを構築した。基幹システムのデータベースから部品の単価情報を自動参照する仕組みや、エクセル連携による明細アップロード機能も実装し、入力の手間を徹底的に削減している。

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 導入効果は顕著に表れている。従来は2日から3日かかっていた申請の回覧が、平均して半日程度にまで短縮された。統一されたルールがシステム化されたことで、ユーザーが次に誰に回すべきかを考える必要がなくなり、進捗管理も容易になった。具体的な事例として、有償支給部品の不良返却伝票業務では、仕入先が起票する際に単価が自動参照される仕組みとしたことで、工場の担当者やバイヤーによる確認作業を不要にするなどの業務改善も果たしている。

 仕入先側の定着もスムーズに進んでいる。直感的な操作画面により、新しい申請業務が追加されても混乱はなく、仕入先からは他の業務についてもシステム化を促す声が上がっているという。今後は、工場と仕入先が直接やり取りしているアナログな業務も順次統合していく。

 東海理化サプライチェーン戦略部主幹の伊藤亮輔氏は、これまでの状況を、仕入先から見れば接点が業務ごとに分散しており、申請を受け取る側も毎日メールと紙に埋もれていたと振り返る。情報システム部基幹システム開発室室長の大原一輝氏は、今後は蓄積されたデータの活用に注力したいとしている。データ活用により案件情報を自動集計して管理職へレポートする仕組みを構築中であり、将来的にはAIの活用も視野に入れ、データの価値を高めていきたい考えだ。

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