近鉄ロジスティクス、請求書の仕訳入力を自動化 年間912時間の工数削減へ

2026年3月9日22:17|ニュースCaseHUB.News編集部
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 近鉄ロジスティクス・システムズは、請求書の仕訳入力業務の効率化を目的に、経理AIエージェント「TOKIUM」のオプション機能である「TOKIUM AI明細入力」を採用した。3月9日、TOKIUMが発表した。AIによる自動入力と学習機能を活用し、年間912時間の工数削減と業務の属人化解消を目指す。

 近鉄ロジスティクス・システムズは、国内の輸送や保管、大型設備の搬入・据付などを手がけ、全国に多数の営業拠点を展開している。同社には毎月4000枚を超える膨大な数の請求書が届いており、その処理が大きな負担となっていた。財務諸表作成のため、経理担当者が取引先や内容に応じて異なる勘定科目や明細を1枚ずつ手作業で入力しており、その工数は年間で1344時間に達していた。

 作業効率の低下に加え、入力時の細かなルールが担当者間の暗黙知として引き継がれていることも課題だった。長年にわたり業務が特定の担当者に依存する属人化の状態が続いており、組織的な業務改善を阻む要因となっていた。

 こうした課題を解決するため、同社はTOKIUM AI明細入力の採用を決定した。選定において最大の決め手となったのは、AIが明細と仕訳の入力を代行することで、これまで手作業に費やしていた膨大な工数を大幅に削減できる点だ。また、AIがユーザーによる修正内容を自動で学習する機能も高く評価された。これにより、従来は口頭で伝承されていた複雑な仕訳ルールをシステム上でルール化し、属人化を解消できると判断した。

 導入の効果は、すでに出始めている。以前から利用していた「TOKIUMインボイス」や「TOKIUMアシスタント」と組み合わせることで、導入前と比較して年間912時間の工数削減が見込まれている。また、支払完了までに要していた期間も、これまでの約4週間から1週間程度へと大幅に短縮された。AIが経理特有の暗黙知を学習することで、担当者を問わず正確な処理が可能になる体制が整いつつある。

 近鉄ロジスティクス・システムズ経理部の内田耕平氏は、毎月4000枚以上届く請求書の仕訳入力に多大な工数が発生しており、この業務を効率化したいというのが出発点だったと振り返る。今回の導入によって、経理の暗黙知をAIが学習し、属人化の解消が進んだとしている。その上で、今回の取り組みを通じて、メンバー全員が経営に対して提言できる経理部門を目指すためのスタートラインに立てたと感じているという。

 今後は、AIの学習機能をさらに活用することで、伝票入力ルールの標準化を加速させる方針だ。定型的な事務作業から解放された時間を活用し、より高度な経理業務や経営支援へと注力していく。

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