立教大学などを運営する立教学院は4月27日、業務の高度化や生産性の向上を目的に生成AIサービス「Google AI Pro for Education」(Gemini有償版)を採用したと発表した。2026年度から全ての専任職員が利用できる環境を整え、報告書作成の効率化や定型業務の自動化などを進める。AI活用によって創出された時間を教育や研究の質向上などに振り向け、次世代の大学運営モデルの構築を目指す方針だ。
同学院は2023年度から部署横断型のプロジェクトチームを編成し、RPAによる業務効率化や生成AIの活用を推進してきた。今回、一部の専門層だけでなく組織全体のAI活用率を100パーセントに引き上げることを目標に掲げ、全ての専任職員が日常的に高度なAIアシスタントを利用できる環境の整備に取り組んだ。
環境の整備にあたり、2025年度に職員向けの生成AI利活用ガイドラインを策定したほか、研修動画の制作や個人情報の取り扱いに関する点検などを行ったという。全専任職員が安全に生成AIを利用できる体制を構築した上で、新年度からの本格展開に至った。具体的には、議事録や提案書の作成、ポスターなどの創作物の内製化、AIエージェントを活用した定型業務の自動化、データの視覚化などに活用していく。
また、全学的なAI活用と並行して事務業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するため、2026年度に情報部門内に専任組織となる「DX推進担当」を新設した。学内各部署の業務の棚卸しからデジタル化までを直接サポートする。単なるツールの利用にとどまらず、業務プロセスを抜本的に見直すことで、ステークホルダーへの提供価値を最大化させる考えだ。
同学院理事長の福田裕昭氏は、「AIは単なる効率化のツールではなく、日々の業務を支え新たな発想を引き出すパートナーだと考えている。AIの活用によって創出された時間とエネルギーを、教育や研究の質向上、学生への支援といった新しい挑戦に振り向けていく」とコメントしている。