スクールバス空間設計は、営業機会の損失解消などを目的にAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」を採用した。4月27日、同サービスを提供するセールスフォース・ジャパンが発表した。独自のAI営業エージェントを構築して24時間365日の顧客対応を実現したことで、商談化率の大幅な向上や成約につながっているという。今後は画像生成AIとの連携など、活用範囲をさらに広げる方針だ。
リノベーション設計施工や不動産仲介、店舗デザインなどを一気通貫で手がけるスクールバス空間設計は、事業の急拡大に伴う課題が顕在化していた。累計3000件に上る見込み顧客からの資料請求に対応しきれず、年間で約8.1億円規模の機会損失が生じていた。同社の事業は不動産や金融、建築などの高度な専門知識を必要とするため、人員増強による解決は採用や教育コストの面で限界があった。また、既存のマーケティングツールによる自動メール配信では、顧客の悩みに寄り添う個別相談の代わりにはならなかったという。
こうした課題を解決するため、コインタックスの支援の下、Agentforceを活用してAI営業エージェント「Frank」を独自に開発した。Frankは同社の専門知識を学習しており、顧客の曖昧な要望の汲み取りから、予算の整理、専門的な疑問への回答、面談予約までを対話形式で段階的に進められる。Frankを自社ウェブサイトや公式LINEなどに配置することで、深夜を含めた24時間365日の個別対応が可能になった。自然な会話の中で顧客情報や希望条件を取得し、離脱を防ぎながら担当者へ引き継ぐ仕組みを構築している。
Frankの運用開始後、資料請求数は約2倍に増加し、自動メール経由の商談化件数は6倍に改善した。AIを経由した商談化率は75%に達し、導入後3カ月で2650万円の成約実績を上げるなど、大きな事業貢献をもたらしているという。
スクールバス空間設計代表取締役の田中将司氏は、「Agentforceの導入により、スタッフは煩雑な調整業務から解放され、お客様との創造的な時間にエネルギーを注げるようになった。深夜の問い合わせでもその場で予約が完結するのは、人間だけでは実現できなかった価値だ」とコメントしている。今後は画像生成AIと連携したリノベーションプランの視覚的な提案や、アフターサービスのAI対応などにも取り組む計画だ。