ユアテック、請求書処理のデジタル化で年間4万時間削減 証憑22万件を一元管理

2025年8月7日18:14|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 ユアテックは、請求書業務の効率化と管理体制の強化を目的に、Sansanのクラウド請求書受領サービス「Bill One請求書受領」を採用した。8月6日、Bill Oneを提供するSansanが発表した。国内約80拠点で活用し、請求書処理に関わる業務時間を年間約4万時間削減した。年間22万件以上にのぼる証憑を一元管理することで、ガバナンス強化にもつなげる。

 ユアテックは東北電力グループの総合設備エンジニアリング企業で、多岐にわたる事業で多数の業者と取引がある。従来、年間10万件以上の請求書や12万件以上の領収書など、計22万件を超える証憑を受領していたが、その大半が紙媒体だった。各営業所では請求書の受け取り後、振り分けや伝票の出力、押印、保管といったアナログな作業が担当者の負担となっていた。

 また、証憑は各地域の営業所ごとに紙で保管されていたため、本社で監査対応などを行う際に、必要な情報を迅速に参照できない管理体制上の課題も抱えていた。こうした状況を受け、同社は経営基盤の強化を目的に社内でDX推進委員会を立ち上げ、ペーパーレス化による業務効率化の一環としてBill Oneの導入を決めた。

 2023年に国内約80拠点で導入後、取引先から郵送などで届く紙の請求書はBill Oneが代理で受領し、高精度でデータ化した上でクラウド上にアップロードされるようになった。ユアテックはこれを自社の会計システムと連携するデータ管理基盤として活用。請求書処理業務がペーパーレス化されたことで、年間約4万時間の工数削減を実現した。

20250806_yurtec.png

Bill One導入前後の請求書業務フローイメージ

 請求書に加え領収書などの証憑もBill One上で一元管理することで、必要な証憑を即座に検索できるようになり、監査対応もスムーズになった。また、経理担当者が各営業所の処理状況をオンラインで把握できるため、未処理の請求書があれば処理を促すことが可能になり、会計計上や支払いの遅延リスクを低減させるなど、ガバナンス強化にもつながっている。

 ユアテック経理部の佐藤桃子氏は、「当社では、創業100周年に向けた経営基盤強化の重要な施策の一つとしてDXを全社的に推進している。2024年4月から建設業に残業規制が適用されたことも踏まえ、その一環で経理部でもBill Oneの導入を推進し、全社的なペーパーレス化と業務効率化を目指した。請求書業務のフローをオンラインへ移行するにあたっては、取引先の負担を減らすことも重視し、多くの取引先に賛同をいただくことができた。実際に、『郵送料の負担が減った』など前向きな声もいただいている。今後もDXの更なる推進とワークフローの改善に努め、生産性の向上を実現していきたい」と話している。

ニュースリリース