大日本土木、50年稼働の基幹システム刷新 決算時間を50%短縮し業務標準化

2026年2月20日22:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 大日本土木は、建設業向けSaaS型ERP「建設クラウド」を採用した。2月20日、日本電気(NEC)が発表した。50年間にわたり稼働してきたメインフレームを刷新し、基幹業務をクラウド化することで、全社的な業務標準化と決算処理時間の約50%短縮を実現した。

 大日本土木は1924年創業の総合建設業で、ダムやトンネルといった社会インフラ整備から都市開発まで幅広く手掛けている。同社の基幹システムは運用開始から50年が経過し、長年の部分最適な改修により仕様が複雑化・ブラックボックス化していた。このため、法改正への対応に多大なコストと時間を要するほか、支店ごとに異なる業務フローや紙帳票による二重入力の発生が大きな課題となっていた。さらに、実績の把握が月次単位にとどまり、経営判断の迅速化に向けたデータの一元管理が求められていた。

 こうした背景から、大日本土木はクラウド型ERPへの移行を決めた。製品の選定にあたっては、建設業会計に特化した高い業務適合率と、情報システム部門の運用負荷を軽減できる点を評価。特に、業務をシステムの標準仕様に合わせる「Fit to Standard」という導入手法と、建設業界の知見を持つ専門スタッフによる支援体制を重視し、建設クラウドの採用に至った。

 導入プロジェクトでは、過去の過度なカスタマイズが法改正対応の妨げになった反省から、一貫してノンカスタマイズでの導入方針を貫いた。同社独自の会計手法への対応についても、NECが業務を深く理解した上で代替案を提示するなど、導入完了まで伴走した。2024年11月に本稼働を開始し、現在は工事原価管理や財務会計領域をクラウド上で一元管理している。

 新システムの導入により、支店ごとに異なっていた業務フローが標準化され、人員配置の柔軟性が向上した。データのリアルタイム管理が可能になったことで、収益予測の精度が向上したほか、決算処理時間は導入前と比較して約50%短縮された。二重入力の解消によるペーパーレス化も進み、現場の事務負担軽減につながっている。

 大日本土木執行役員経営企画部長の則近肇氏は、「システムに運用を合わせていくことが標準化への近道だと考えた。ノンカスタマイズでの導入は社内の努力も必要だったが、伴走してくれたNECの支援により実現できた。今後はユーザー会を通じて他社と知見を共有し、長期的なシステム活用を進めたい」と話している。今後は、ワークフロー連携の強化などさらなる業務効率化を進め、DX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる。

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