日本ヒルティは、出張費用の可視化と業務効率化を目的に、JTBビジネストラベルソリューションズが提供する出張予約ソリューション「ビズバンスJTB出張予約」を採用した。1月13日、JTBビジネストラベルソリューションズが発表した。出張手配の一元管理により、年間550万円のコスト削減を実現したほか、グローバル基準のサステナビリティ対応も強化した。
リヒテンシュタイン公国に本社を置く日本ヒルティは、建設業界向け電動工具の販売やサポートを展開している。同社では、出張に伴う宿泊費や交通費の支出状況がブラックボックス化しており、費用の最適性を判断できないことが課題となっていた。また、グローバルで義務化されたサステナビリティレポート(Scope3 Category6)に向けたCO2排出量の算出において、経費精算データから手作業で集計を行う膨大な工数が発生しており、算出精度の担保も困難な状況にあった。
こうした背景から同社は、出張管理の抜本的な改革に着手。JTBグループの信頼性に加え、国内外の出張手配を一元化できる点や、CO2排出量算出に必要な出張実績データの連携が可能である点を評価し、同ソリューションの導入を決めた。導入にあたっては、欧州のGDPR(一般データ保護規則)を含む厳格なITセキュリティ基準を半年かけてクリアし、全社的なウェビナーや対面での説明会を通じてシステムの定着を図った。
導入の効果として、出張申請から予約、承認までが同一システム上で可視化されたことで、コンプライアンス体制が強化された。さらに、蓄積されたデータをBIツールで分析し、航空券の購入方法を早期予約や変更不可運賃の活用へシフトした結果、年間550万円のコスト削減を達成した。実務面でも、法人一括請求の活用により出張者の立替負担や経費精算の工数が大幅に削減された。
サステナビリティ対応の面では、出張実績データが容易に抽出可能となり、本国へ報告するCO2排出量データの精度が飛躍的に向上している。同社では、効率化、法令遵守、透明性、持続可能性の4つの目標において、導入から約2年で8割以上の目標を達成したと評価している。
日本ヒルティ財務管理本部シニア購買&オペレーションスペシャリストの鈴木氏は、「予約を一元管理し、出張費用を可視化することで、これまで見えていなかった多くのコスト削減余地を発見できた。これは単なるコスト削減にとどまらず、業務効率化やコンプライアンス強化、サステナビリティ対応にも直結する。今後はデータ活用をさらに進め、持続可能な出張管理体制を確立していきたい」としている。