サガテレビは、今年10月に開催されたSAGA2024国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(SAGA2024国スポ・全障スポ)で、映像・音声配信にローカル5Gを活用した。12月16日、同社とプロジェクトに協力したブロードバンドタワー、NECネッツエスアイ、フレアシステムズが共同で発表した。高精細な映像を低遅延でリアルタイムに配信し、新たな観戦体験を実現したという。
今回の取り組みでは、SAGAアリーナにローカル5Gネットワークを構築し、ローカル5Gに対応できるカメラを使って体操、新体操、トランポリン、柔道、バレーボールなどの競技を撮影した。無線通信のメリットを生かし、カメラマンが選手の間近で機動的に撮影し、コンテンツの魅力を高めることに注力した。
配信された映像は、来場者のスマートフォンやタブレット端末などから無料で視聴できる環境を整えた。会場内の比較的選手から遠い席でも、実況・解説付きの近接映像を楽しめるようにした。「競技フロアの選手に近い目線での臨場感のある映像と、スタンドからの競技観戦を同時に楽しめる新しい応援スタイルを提供できた」としている。
ローカル5Gの導入にあたっては、サガテレビとブロードバンドタワー、NECネッツエスアイ、フレアシステムズの4社が協業。サガテレビがプロジェクトを統括し、会場内での撮影や実況音声の収録、配信サーバーの統合的な管理などを担った。ブロードバンドタワーはネットワーク設計と光ファイバーネットワーク通信機器の提供や管理、NECネッツエスアイはローカル5Gシステムの構築と配信映像撮影カメラとの無線接続、フレアシステムズはオールインワン・コア一体型ローカル5G基地局製品の提供と技術支援を担当した。
4社は今後、より幅広いニーズに対応したローカル5Gの活用方法を模索し、佐賀県内でのローカル5G普及に加えて、全国のイベントやスポーツ大会の付加価値向上にも貢献したいとしている。