旭化成不動産レジデンスは、入居者の利便性向上と委託先業務の負担軽減を目的に「homehub」スマートロックを採用した。6月12日、homehubを提供するビットキーが発表した。
賃貸住宅業界では、入居者の多様化するライフスタイルや人手不足による業務効率化の必要性が高まっている。旭化成不動産レジデンスは、従来型の駅近や設備重視といった「ハード」面に加え、ペット共生型や子育て共感型といった「ソフト」面の付加価値を組み合わせることで、顧客満足度の向上を図ってきた。こうした事業環境下で、さらなるサービス向上と業務負荷の軽減を目指し、既存のヘーベルメゾン6万戸へのスマートロック導入を決めた。
選定理由としては、物理鍵の管理や交換、郵送などにかかる業務負担が大きく、人手不足や人件費高騰の影響を受けていたことが挙げられる。homehubの採用により、入居者はスマートフォンアプリやICカード、暗証番号など複数の手段で解錠できるようになり、物理鍵の紛失リスクから解放される。さらに、外出先からの解錠・施錠履歴の確認や、日時・回数指定のデジタルキー発行によるゲストやペットシッターのキーレス来訪も可能となる。
導入にあたり既存住宅のエントランスドアおよび各住戸ドアにスマートロックを設置し、入居時には登録メールアドレスに鍵登録案内を自動送信する仕組みを整えた。退去時には鍵情報が自動的に削除されるため、セキュリティ面でも安心できる運用となっている。
導入効果として、委託先である原状回復事業者や仲介会社の鍵管理業務が年間約13600時間削減できる見込みとなった。これは一般的な従業員約7人分の年間総実労働時間に相当する。また、管理会社としても鍵発送やスペアキー発行などにかかる業務が年間約1800時間削減できる見込みだ。今後は2025年夏を目途に電子契約システムとの連携を進め、来店不要の契約・入居手続きの実現も視野に入れている。また、入居者管理アプリ「MyConcier」との連携による利便性向上も検討している。
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