B-R サーティワン アイスクリームは、店舗スタッフの業務負担軽減と顧客体験の向上を目的に、電話自動応答サービス「アイブリー」を導入した。7月31日、IVRyが発表した。アイブリーの活用により電話対応の約6割が自動化され、スタッフが目の前の顧客への接客に集中できる環境が整ったという。全国のフランチャイズ店舗への展開を進め、現在では約500店舗で活用されている。
同社は「We make people happy.」という企業理念のもと、国内に1000店舗以上を展開するアイスクリームチェーンだ。しかし、店舗運営においては、限られた人数のスタッフで業務を回す中、ピークタイムにかかってくる電話への対応が大きな負担となっていた。特に週末の午後は来客が集中し、接客で手一杯になり電話に出られない状況が頻発。顧客満足度の低下が懸念されていた。クリスマスの繁忙期には、一部店舗で通常の8.6倍もの着信があり、応対は極めて困難だった。
このような課題を解決するため、同社は2022年頃からアイブリーの導入を開始した。きっかけは、あるフランチャイズオーナーが先行して導入し、高い効果を上げていたことだ。本部でも同様の課題を認識し、解決策を模索していた。問い合わせの大半が「商品の予約」や「営業時間の確認」といった定型的な内容であったため、自動応答で十分に対応可能と判断。月額1万円程度という費用対効果の高さや、既存の電話機をそのまま使える手軽さも評価し、採用を決めた。
アイブリーの導入で、店舗スタッフのストレスは劇的に軽減された。着電の約6割が自動応答で完結するようになり、店舗の電話が鳴る頻度が大幅に減少。スタッフは電話に気を取られることなく、目の前の顧客一人ひとりへの接客に集中できるようになった。また、予約の電話に対しては自動応答でモバイルオーダーサイトへ誘導。これにより顧客は営業時間外でも注文が可能になり、特にアイスクリームケーキなどの予約売上が向上した。さらに、録音機能は「言った・言わない」といったトラブルの抑止力となり、スタッフが安心して業務に取り組める環境づくりにも貢献している。
B-R サーティワン アイスクリームで店舗オペレーションとデジタル推進を統括する服部秀樹氏(執行役員)は、「電話業務の自動化によって生まれた時間と心の余裕を、お客様への接客サービスにさらに注いでいきたい。試食のご提案やフレーバー選びのお手伝いといった、サーティワンならではの店舗体験の価値を、一層高めていくことを目指す」と語る。今後は、効果的な活用事例をチェーン全体で共有し、さらなる活用を促進。新規出店時における迅速な電話回線の開設など、アイブリーの機能をより広く活用していく考えだ。