ADKホールディングス、ゼロトラストでIT基盤刷新 運用負荷とヘルプデスク対応を50%減

2025年7月4日00:35|ニュースCaseHUB.News編集部
x
hatebu

 ADKホールディングスは、セキュリティ強化と運用負荷軽減を目的に、ゼットスケーラーのゼロトラストセキュリティ製品群を導入した。7月3日、ゼットスケーラーが発表した。

 同社では近年多発するランサムウェア被害を受け、クライアントの機密情報を保護するためのセキュリティ強化が急務となっていた。また、従来は拠点ごとにファイアウォールを管理しており、その運用が煩雑化し、限られた人員での対応がセキュリティリスクを高める要因になっていた。さらに、リモートワークへの移行に伴い、VPN接続時のトラフィック集中や複雑な認証作業がユーザーの負担となり、既存インフラの限界が顕在化していた。

 これらの課題を解決するため、同社はWindows 11への移行と同時にZscalerの導入を決めた。2024年7月から9月にかけて、約20拠点、3000人規模への展開をわずか3カ月で完了した。IT部門による200台規模のパイロット検証を経て全社展開へと拡大し、導入パートナーの支援体制と、既存アプリケーションのSaaS化が進んでいたことが短期間での展開を後押しした。導入後は、ヘルプデスク対応時間が50%削減されたほか、新拠点開設の所要期間が従来の3~6カ月から1カ月に短縮されるなど、さまざまな効果が表れている。

 ADKホールディングス執行役員グループCIOの柴﨑貴志氏は、「インターネット通信のセキュリティを担保し、ユーザーの行動を適切に管理できるようになった。以前はVPNに接続しないまま在宅勤務を続けるユーザーもおり、PCの更新が実施されないといった課題も解消できた」と話している。クラウド型のアーキテクチャにより、PCの稼働状況やライセンス使用状況の把握が可能になり、IT資産の最適管理も実現した。

 また、クラウド上でユーザー行動が可視化され、きめ細かなセキュリティ制御が可能になった。情報セキュリティ局の末佳祐氏は、「ファイル共有サイトでのダウンロード制限や野良SaaSの検出なども可能になり、部門の業務効率が向上している」と述べている。

 ADKグループでは、今回の導入で得た知見を生かし、今後はサーバーレスやコンテナ技術の活用、自社開発基盤との連携などを通じて、より柔軟で安全なデジタル環境の構築を目指す。

ニュースリリース


#Zscaler #ZeroTrust #CloudSecurity #Cybersecurity #NetworkSecurity #RemoteWork #ADKHoldings