AGCテクノグラス、KANNA導入で年間700件の工事をペーパーレス化

2025年9月5日14:14|ニュースCaseHUB.News編集部
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 AGCテクノグラスは、現場DXサービス「KANNA」を導入した。9月4日、同製品を提供するアルダグラムが発表した。工事関連書類のペーパーレス化と管理業務の大幅な効率化に成功している。今後も他部門への展開を進め、会社全体の生産性向上を目指す考えだ。

 AGCテクノグラスは、日本初の民間ガラス製造会社として140年以上の歴史を持つ。設備技術部施設グループは、東京ドーム約5個分におよぶ広大な敷地内で、年間最大700件にもなる工事を管理している。

 従来、協力会社から受け取る工事書類は全て紙で運用され、膨大なファイリングと保管場所に苦慮していた。また、サーバー上の写真や図面は担当者により保管方法が異なり、情報が属人化する課題も抱えていた。さらに、Excelを使った予実管理業務は、シート作成や共有に多くの手間がかかっていた。

 こうした課題を解決するため、同社は2024年の部署目標に掲げた「工事書類の完全電子化」を実現すべく、解決策を模索した。その結果、使い慣れたExcel帳票のレイアウトをそのままデジタル化できる「KANNAレポート」と、手書きサインにも対応する機能が、協力会社でも使いやすいと判断し、KANNAの採用を決めた。

 KANNAの導入後、施設グループが管理する工事の8割でペーパーレス化が達成された。これまで毎月最大2週間を要していたExcelでの予実管理業務の工数は9割削減され、情報共有のための月例会議も大幅に短縮されている。これにより、担当者はより付加価値の高い業務に集中できるようになったという。

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ペーパーレスを実現した現場でのKANNAの利用イメージ

 また、使い慣れたExcel帳票をそのままのレイアウトで利用できるKANNAレポートは、協力会社の業務効率化にも貢献している。スマートフォンで報告書の作成と提出が完結するため、協力会社からも「作業が非常に楽になり、提出までの時間が短縮した」との声が寄せられている。

 AGCテクノグラス設備技術部施設グループの森下賢悟氏は、「KANNAの導入により、長年の課題であった紙の書類管理から解放され、業務が圧倒的に楽になった。協力会社からも『すごく楽になった』と好評だ。使い慣れたExcelの様式をそのまま使えるKANNAレポートのおかげで、新しいツールへの抵抗感があった方でもスムーズに移行できている」と話す。

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