大和アセットマネジメントは、運用や営業、フロントとバックの「橋渡し役」として案件遂行の監視と事務処理を担うミドルバック業務の効率化と高度化を目的に、専用の生成AIアプリケーション「DAM-AICore」を導入した。生成AIとデータを活用したDX支援を行うナウキャストが開発を担当し、1月7日、同社が発表した。併せて、AI活用を支える土台としてクラウドベースのデータプラットフォーム「Snowflake」を用いたデータ基盤の構築にも着手。生成AIとデータ基盤の両輪でデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、資産運用業務のさらなる品質向上を目指す。
大和証券グループの運用会社である大和アセットマネジメントは、金融業界で急速に進む生成AIの活用を受け、自社業務への適用を検討していた。特に、AIのアウトプット精度を高めるために不可欠なデータ基盤の整備についても、併行して構築を進める必要があった。
開発を担ったナウキャストは、金融機関に求められる厳格なセキュリティ基準を遵守したシステム開発のノウハウを持つ。グループ内に証券会社や保険会社を擁する強みに加え、これまで金融業界をはじめとする多様な企業のデータAIソリューションを支援してきた実績が評価され、今回のプロジェクトを支援することとなった。
今回開発したDAM-AICoreは、AWS環境上に独自に構築された大和アセットマネジメントのアプリケーションだ。OpenAIのGPTシリーズやAnthropicのClaudeシリーズなど、複数の生成AIサービスを利用できる。URLの読み込みやデータ分析、ファイルアップロード、ドキュメントレビューといった機能を備え、UIやUX、機能面での幅広いカスタマイズが可能となっている。2025年10月に開発に着手し、同年12月以降、全社員約700名へ順次展開を進めている。
AIの精度向上に向けた取り組みとして、Snowflake上に社内外のデータを集約するAI-Readyなデータ基盤の構築を進める。DAM-AICoreと連携させることで、より高精度な回答の生成を可能にする。さらに、同社が利用しているクラウドストレージ「Box」とも連携し、Snowflake上のデータと横断的に利用できる環境を整える。
今後は、現場からのフィードバックに基づき、資産運用業務に特有の課題を解決するための機能を順次追加していく方針だ。現在はアセットマネジメント業界の専門業務に特化した機能のカスタマイズ開発を進めている。