三井不動産リアルティは、社内ナレッジマネジメントの最適化を目的に、PKSHA Technologyが提供するAIエージェント「PKSHA AI ヘルプデスク」を採用した。1月13日、PKSHA Technologyが発表した。月間約3000件寄せられる社内問い合わせの窓口を一本化し、定型的な質問への自動応答を実現。有人対応の工数削減に加え、電話の混雑による放棄率の低下などサービス品質の向上につなげている。
三井不動産リアルティは、不動産仲介事業などを展開する三井不動産グループの企業。同社では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴い業務システムが複雑化しており、バックオフィス業務の効率化が急務となっていた。
従来、同社には「業務システム」と「PC・ネットワーク関連」の2つのヘルプデスクが存在していたが、いずれも電話対応が主軸だった。業務システム側では問い合わせ対応の工数が過多となり、サポート体制の適正化が求められていた。一方、PC・ネットワーク関連では、電話の混雑による放棄率の高止まりが従業員の生産性を阻害する要因となっており、デジタル活用を融合した新たなサポート体制の構築を模索していた。
システムの選定にあたっては、AIによる回答精度の高さに加え、標準コミュニケーションツールであるMicrosoft Teamsとの連携性を評価した。また、AIで解決できない場合に有人対応へスムーズに引き継げる機能も、採用の決め手になった。
PKSHA AI ヘルプデスクの導入により、複数に分かれていた問い合わせ窓口はAIエージェントに集約された。導入後は、月間3000件にのぼる問い合わせのうち定型的な内容をAIが自動で処理できるようになった。これにより、有人による対応件数が大幅に減少し、コスト削減とサービス品質向上の両面で効果が出ている。
現在はIT部門を中心に活用しているが、今後は営業部門やスタッフ部門の問い合わせ業務へも適用範囲を拡大する計画だ。その一環として、社内規定やマニュアルなどのドキュメントからAIが直接回答を生成する機能の検証も進めている。
将来的には、部門ごとに設置された3つのAIエージェントが連携する「マルチエージェント構造」の運用を目指す方針。同社は、蓄積された情報から新たな課題解決の糸口を見出す「ナレッジハブ」の構築を掲げており、すでに導入済みの議事録作成支援AI「Yomel」など他のAIプロダクトとも連携させながら、全社的なDXを加速させたい考えだ。