西日本鉄道、生成AIのプロンプト品質向上へ新基盤 社員のリテラシーに依存しない活用加速

2026年1月14日19:04|ニュースCaseHUB.News編集部
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 西日本鉄道は、社内生成AIサービスの利用品質向上と標準化を目的に、Renewerが提供するプロンプト・AIエージェントアシスタント「connon」を採用した。1月14日、Renewerが発表した。独自の生成AI基盤におけるプロンプトの客観的な評価と改善を可能にすることで、専門スキルに依存せず全社員が効果的にAIを活用できる環境を整備し、グループ全体の生産性向上を加速させる。

 西鉄グループは鉄道やバスなどのモビリティ事業をはじめ、不動産、国際物流など多角的な事業を国内外で展開している。労働人口の減少を背景に、同社は生産性向上の重要テーマとして生成AIの活用を推進。専門チームを設置し、グループIT会社と連携して独自の社内向け生成AIサービス「N-GAIS」を構築するなど、安心して業務に利用できる環境を整えてきた。

 これまでの取り組みを通じ、テキスト生成やRAG(検索拡張生成)機能の普及が進む一方で、システムの裏側で動作する「システムプロンプト」の品質管理が課題となっていた。従来は手探りで作成していたため、プロンプトが最適であるかを客観的に評価する手法が確立されていなかった。また、社員がゼロから入力を考える負担を減らすためテンプレート機能を追加したが、利便性を維持するには精度の高いプロンプトを安定的に提供し続ける必要があった。

 connonの採用にあたっては、作成したプロンプトを点数やコメントで客観的に診断できる機能を評価した。診断結果に基づく具体的な改善提案により、セルフレビューが可能になる点や、直感的な操作で高品質なプロンプトを短時間で作成できる点が決め手となった。

 導入により、N-GAISのテンプレートやRAG機能に組み込むプロンプトの設計プロセスが改善された。専門的な視点からのフィードバックを活用することで、利用者が少ない入力で求める回答にたどり着きやすい設計が可能になった。また、Renewerによる定期的な伴走支援を通じて他社の活用事例や最新トピックを取り入れることで、社内の知見アップデートにもつなげている。

 今後は、AIエージェントの本格的な活用を見据えた助走期間として、connonによるプロンプトのブラッシュアップを継続する。並行して社員のリテラシー教育にも注力し、成功体験を積み重ねることで組織全体の生産性を底上げしていく方針だ。

 西日本鉄道DX・ICT推進部の大田隆氏は、「新しいツールに触れる際の最初のハードルをいかに下げるかが重要。使いにくいと感じれば利用者は離脱してしまう。connonを活用して、可能な限り少ない入力で答えを出せるプロンプトを整備し、社員のリテラシーに依存せずAIを使いこなせる環境を整えていきたい」としている。

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