フリーウェイジャパンは、カスタマーサポートの業務負担軽減とユーザー体験向上を目的に、生成AIを活用した「Onboarding Sync-AI」を導入し、「フリーウェイ給与計算」上で「フリーウェイAIアシスタント」の提供を開始した。2025年5月29日、フリーウェイジャパンが発表した。
フリーウェイジャパンは、中小事業者のITコスト負担を実質ゼロにすることを掲げ、バックオフィス業務をサポートするクラウド型サービス「フリーウェイシリーズ」を展開している。「フリーウェイ給与計算」は、5人まで永久無料、6人以上は月額1980円で利用できる給与計算ソフトで、2025年5月現在で約12万5000人のユーザーを抱える。これまでマニュアルの充実やFAQシステム、チャットボットの活用などでユーザーサポートを強化してきたが、ソフトの使い方だけでなく労務や税制に関する専門的な質問も多く、従来のサポート体制では対応に限界があった。
Onboarding Sync-AI導入の背景には、令和6年度の年末調整における制度変更による問い合わせ増加の見込みがある。これまでチャットボットやFAQで対応できていたのは主に自社製品の機能に関する問い合わせで、専門性が高い労務や税制に関する質問には時間がかかり、カスタマーサポートの負担も増加していた。こうした課題に対応するため、ユーザーが自ら問題を解決できる環境の整備が急務だった。
Onboarding Sync-AIは、生成AIとRAG(検索拡張生成)技術を活用したAIアシスタントサービスで、既存のチャットボット機能に加え、サービスマニュアルや労務などの専門知識に関する質問にも対応できる。選定理由は、Webサービスにタグを追加するだけで簡単かつ迅速に実装できる点、既存のFAQをCSV化してインポートし、プロンプト編集で最適な回答を得られる点だ。これらで、従来のチャットボットと比べ設定作業が80%削減された。
フリーウェイ給与計算内の「令和6年度 年末調整ページ」および「会社データ管理ページ」を対象に、Onboarding Sync-AIを活用し「フリーウェイAIアシスタント」の機能を実現した。操作質問か専門知識の質問かを選択し、ユーザーはAIチャットボットに自由に質問できる。
AIアシスタントの回答に対し、約70%のユーザーが「問題が解決した」と評価し、従来のチャットボットでの約30%から大幅に向上した。専門性が高い労務や税制に関する質問にもAIが的確に回答でき、ユーザーの自己解決率が大きく伸びた。繁忙期におけるカスタマーサポートの負担軽減も実現している。
Onboarding Sync-AIは、導入が容易で運用効率が高い点が評価されている。FAQを活用した設定作業の大幅な削減や、AIによる専門知識への対応力がフリーウェイジャパンの課題解決に貢献している。今後はフリーウェイAIアシスタントの適用範囲を拡大し、利用頻度の高いページにも導入を進める。
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