日本精機、需給のAI管理で部品供給と生産終了の計画時間を9割削減

2026年6月14日15:10|ニュースCaseHUB.News編集部
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 日本精機は、自動車メーカーからの多様な需要変動に対応し、納期遵守と在庫最適化を両立させるため、新たな需給計画基盤を構築した。システム基盤として、キナクシスが提供するAI搭載のサプライチェーン・オーケストレーション・プラットフォーム「Kinaxis Maestro」を採用した。6月12日、キナクシスが発表した。これまで情報が分断されていた需要・供給・生産計画を横断的に可視化し、二つの大きな計画策定業務にかかる時間を9割削減する成果を達成した。


 日本精機は、自動車部品のTier1サプライヤーとしてグローバルに事業を展開している。同社では従来、部品表(BOM)を基幹情報として管理していたものの、一部の需要情報、在庫情報、部品の発注情報などが各現場に分散して管理されており、情報のサイロ化が課題となっていた。その影響から、データの突合や更新といった事務作業に膨大な工数が割かれていたほか、需給の判断が担当者の経験や勘に依存する属人的な運用となっていた。情報把握の遅れや判断精度のばらつきは、迅速な意思決定を困難にし、過剰在庫を発生させる要因にもつながっていた。

 こうした背景から、日本精機は中長期の需要情報を統合管理し、部品発注計画を高度化させるためにKinaxis Maestroの採用を決めた。選定にあたっては、部品表と需要情報を紐づけた計画立案や必要量計算を標準機能として網羅している点が自社の業務要件に合致していたことや、高速なシミュレーション機能によって複数の需給シナリオを迅速に比較検討できる点を評価した。

 同システムの導入と利用プロセスの刷新により、これまで個別最適になっていた意思決定プロセスを標準化し、需給全体を俯瞰した迅速かつ正確な判断が下せる体制を整えた。具体的な業務効率化の効果として、新機種の部品供給に関する計画策定業務では、従来は年間1065時間を要していた作業が75時間へと削減された。さらに、EOL(生産終了)部品への対応業務においても、年間1248時間かかっていた工数が120時間へと縮小され、需要変動に伴う現場の業務負荷が軽減されている。

 日本精機DX・システム企画部シニアマネジャーの北原肇氏は、「需要変動への迅速な対応と在庫最適化の両立は重要な経営課題だった。システム導入により需給全体を踏まえた判断が可能となった。今後は対象範囲を拡大し、海外拠点への展開も検討していきたい」と話している。

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