アップル引越センター、数理最適化AIで長距離配車を自動化 積載率向上と計画作成を高速化

2026年9月2日09:00|ニュースCaseHUB.News編集部
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 引越しサービス「アップル引越センター」を展開するアップルは、拠点間の長距離便における配車計画を自動作成するAIシステムを開発した。9月1日、システム開発を担ったDataPrism Technologiesが発表した。数理最適化手法により運行数を最小化し、空車運行の削減や積載率の向上、計画作成時間の短縮を見込む。

 アップルは全国で引越し業やリサイクル業を展開している。同社の長距離便では、行き先や日付、荷物量の組み合わせをもとに複数の案件を1台の車両にまとめる「グルーピング」を行い、輸送効率を高めている。しかし、繁忙期には対象案件が増加し、輸送上の制約を満たす組み合わせを人手で探索するため、1回の配車計画作成に約1時間30分を要していた。

 加えて、引越し日の変更やキャンセルが発生するたびに計画を一から組み直す必要があり、その都度同じだけの時間がかかっていた。そのため、条件変更が生じても部分的な手直しにとどめざるを得ず、輸送効率を高める余地が残されていた。

 こうした課題を解決するため、東大発のAIスタートアップであるDataPrism Technologiesと連携し、数理最適化手法を用いた配車計画自動作成システムを開発した。配車計画の作成は輸送業務上の制約を満たす組み合わせから運行数が最小となるものを選定する組合せ最適化問題にあたる。新システムは、車両の積載容量、エリア間の折り返しにかかる時間、大型案件の積み合わせ制限といった現場の運用ルールを満たしたうえで、運行数が最小となる配車計画を自動作成する。

 システムが提示した計画案は画面上で調整したうえで確定できる設計とした。引越し日の変更やキャンセルが生じた場合も、その時点の最新条件で即座に計画を再作成できる運用体制を整えている。

 導入に先立つ実証実験では、2025年の実案件データを用いた複数期間の評価を実施した。手作業で作成した計画と比較して運行総数が減少し、荷物を積まない空車運行が削減されたことで、平均積載率は5ポイント向上した。計画作成時間も、従来の手作業による約1時間30分から数十秒へと短縮。案件数が最多となる繁忙期でも20分程度で完了し、条件変更に応じた計画の再作成が実用的な運用となった。

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