みずほ証券、自律型AI「Devin」で開発プロセスを刷新 エンジニア不足を解消

2026年1月22日11:39|ニュースCaseHUB.News編集部
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 みずほ証券は、システム開発プロセス全体の抜本的な改革を目的に、自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin」を採用した。1月22日、Devinの導入を支援したULSコンサルティングが発表した。生成AIを駆使したAI駆動開発を推進することで、ビジネスニーズへの機敏な対応や慢性的なエンジニア不足の解消を目指す。2026年4月の運用開始に向け準備を進めており、大手金融機関による大規模なDevinの活用は国内初の事例となる。

 みずほ証券は、日本有数の顧客基盤とグローバルなネットワークを誇る国内屈指の証券会社だ。同社は中期経営計画において、革新的技術の活用によるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を重要テーマとして掲げ、特に生成AIによる業務効率化や生産性向上に注力している。みずほフィナンシャルグループ全体でも、2026年度から2028年度にかけてAI関連で最大1000億円を投資することを発表している。

 今回のプロジェクトの核心となるAI駆動開発は、システム開発プロセス全体に生成AIを組み込み、抜本的な変革を図る取り組みだ。採用したDevinは、米国の大手金融機関でも導入されており、高い自律性によって生産性の向上が見込める点を評価した。2025年9月から実施したトライアルで実用性を確認できたことから、正式な導入に至った。

 導入にあたっては、みずほ証券の情報システムを20年以上にわたって開発・保守してきた経験を持つULSコンサルティングが支援した。金融機関特有の厳格なセキュリティ基準に適合させるため、Devinの提供元である米Cognition AIと密に連携し、専用環境の構築を含む具体的な対策を提案、実行した。あわせて、生成AIの導入により効果が見込まれる具体的なユースケースの提示や、開発プロセスの見直しも進めている。

 Devinは、自然言語による作業依頼を理解し、設計やコーディング、テスト、デプロイまでを自動で行うAI。既存システムの調査やドキュメント作成にも対応可能で、これまで人手に依存していた作業を自動化することで、少数精鋭チームでの大規模開発を可能にしている。

 みずほ証券IT・システムグループ上級技術統括の杉谷剛氏は、人口減少社会である日本において生成AIの活用は最重要課題の一つだとした上で、AIによるDX推進を掲げる同社が率先して取り組むことで、国内企業のAI活用を牽引していきたいと語る。今後、実際の運用で得られた知見をULSコンサルティングとともに他社や他業種へも広く共有し、日本経済全体に貢献したいと考えている。ULSコンサルティングには、開発プロセス全般の見直しやプロジェクトへの適用、ガイドラインの整備など、AI駆動開発の推進に必要な活動全般のサポートを期待しているという。

ニュースリリース