埼玉県草加市は、FIXERのオンプレミス型生成AIサービス「Sovereign GaiXer(ソブリン ガイザー)」を導入した。8月28日、FIXERが発表した。自治体における同サービスの採用は全国で初めてとなる。庁内ネットワークで完結する安全なAI環境を構築し、個人情報や機密データを扱う基幹業務の省力化を図り、市民サービスの向上を推進する構えだ。
草加市はこれまでも行政DXを推進し、AI-OCRやAI自動翻訳などを取り入れて業務の効率化を進めてきた。一方で、近年の業務改善策として注目される生成AIの活用においては、情報漏洩やセキュリティ上の懸念から、庁内ルールにより個人情報や機密データの外部送信およびクラウドサービスへの入力を制限せざるを得ず、議事録作成や計画策定といったコア業務での活用が進まない課題があった。
セキュリティと業務改革の両立を図るため、草加市は庁内データを外部ネットワークに送信せずに本体内で処理が完結するSovereign GaiXerの導入を決めた。同製品は、日本語処理に最適化されたソフトウェアと専用筐体が一体となったオンプレミス型の生成AI基盤で、設置から短期間で運用開始できる即応性と高い機密保持性を評価した。
今回の導入により、草加市は庁外へのデータ持ち出しが禁じられていた業務でも生成AIを安全に利用できる環境を整備した。個人情報を含む会議録の自動作成をはじめ、機密データを参照する各種計画の策定支援、庁内規程の素案作成など、これまで手作業で行っていた多大な事務負担を削減できる見込みだ。
草加市では今後、同サービスを多様な行政分野へ横展開し、職員の事務負担軽減と業務プロセスの高度化を両立させる。創出された時間を住民対応などの対面サービスや企画立案業務に振り向け、持続可能な行政サービスの実現を目指す。