artienceが情報基盤にkintoneを採用しグループ全体でDXを推進

2025年3月6日00:50|ニュースCaseHUB.News編集部
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 artienceが情報基盤に「kintone」を採用して、グループ全体でDXを推進した。3月4日、サイボウズが発表した。

 東洋インキSCホールディングスから社名を変更したartienceでは、2030年をゴールとする経営計画を推進する中で、「情報/DX」を重要なテーマの一つと捉えている。IT技術を活用したDXを推進する同社にとって、全社的なDX基盤の候補としてノーコード・ローコードツールのkintoneが挙がった。背景には、一部の事業会社ですでに業務プラットフォームとして活用されており、現場からの評価が高かったことがある。

 同社は、グループ全体の情報共有基盤の整備を目的に、サイボウズのノーコード・ローコードツールのkintoneを全社的なDX推進プラットフォームとして導入した。kintoneの簡便なUIと現場でも開発しやすい点、セキュリティやガバナンスが確保でき、事業会社で蓄積されたデータをグループ全体で活用できる点が評価された。

 kintoneは、事業会社で利用されていたドメインとの統合を経て、グループ全体の業務改善プラットフォームとして活用が拡大している。現在は10ほどのグループ会社で、1400名を超えるユーザーがkintoneを活用している。

 まずはkintoneの普及を優先し、現場に自由にアプリ作成が可能な権限を付与した結果、多くのアプリが現場主体で作成され、稼働しているアプリは530個を超える。その結果、2024年4月から10月までの実績で1万1000時間の業務時間削減を実現しており、個別システムを構築した場合に比べ4000万円ほどのコスト圧縮効果も見込まれる。

 また、ペーパーレス化でも効果が出ており、通期で6万枚ほどの紙削減につながると期待されている。さらに、自身の業務を変えられる意識改革ツールとしてもkintoneは貢献しており、現場から寄せられる要望の質が向上し、デジタル活用への意識が広がっている。

 利用が拡大した事例の一つに、業務自動化を目指して作成された基幹システムとkintoneを連携した価格登録アプリがある。基幹システムから製品情報をCSVで出力し、そのデータをRPAでkintoneに投入。現場の営業担当者が価格をkintoneに登録した後、再びRPAを用いてkintoneのデータを取り込んで基幹システムに戻す仕組みである。この仕組みは、営業担当者の業務時間短縮と省力化に貢献し、複数の事業会社で一気に導入された。

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価格登録アプリ導入前と導入後

 現状は、PoC的に業務アプリを自由に作成できる運用を通じて利用を促進している段階だ。直近では基幹システム周辺の全社的に共通している業務をkintoneに移管し始めている。今後は、利活用の促進とガバナンスを両立できるような運用体制の整備を進める。また、今後はグローバルに事業展開をする上で、海外拠点も含めた現場の課題解決につながる環境づくりとして、kintoneの展開を継続的に検討する。

ニュースリリース


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