駒澤大学、BYOD環境の本格構築へ向けPoC開始 運用管理ノウハウ蓄積と負荷軽減を両立

2026年2月4日23:28|ニュースCaseHUB.News編集部
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 駒澤大学は、学生が所有するPCを授業で活用するBYOD(Bring Your Own Device)環境の実現に向けた取り組みを開始した。システム基盤として、パナソニック インフォメーションシステムズ(パナソニックIS)が提供する「PC教室ソリューション」を採用した。2月4日、パナソニックISが発表した。場所を選ばず快適に学習できる環境の整備を目指し、まずは概念実証(PoC)を通じて最適な運用方法を模索する。

 駒澤大学はこれまで、学年や学部学科ごとに異なる多様な教育ニーズに対応するため、パナソニックISの支援のもと、ネットブートPCシステム「OSV」を活用しPC教場を運用してきた。しかし、近年は学生が自身のPCを学内に持ち込んで学習するスタイルが浸透しており、さらなる利便性向上と運用管理コストの削減を目的に、本格的なBYOD環境の構築を検討していた。

 今回のリプレースにあたり、同大学はパナソニックISによる「PoCを通じたスモールスタート」の提案を高く評価した。BYODの具体的な方向性や仕組みを確定させる前に、実際の運用を通じて知見を蓄積すべきだとの提案が、大学側のニーズと合致した。2025年4月にプロジェクトを始動し、同年9月から新システムの稼働を開始した。

 構築したPoC環境では、仮想デスクトップ基盤(VDI)として「Azure Virtual Desktop(AVD)」を導入した。アクセス状況に応じたシステムの制御や見せ方を検証している。また、BYOD教室には新たにプロジェクターやスピーカーなどのAV環境を整備。教員がタブレット端末で教室内を移動しながら機器を操作できる環境を整えたほか、画面共有ツール「WING-NET Cloud」を導入し、学生所有のPCからでも画面共有が可能な仕組みを実現した。

 あわせて、既存のPC教場の基盤も刷新した。従来、週明けの月曜日に発生していたPC起動速度の低下を解決するため、イメージ更新後にフルキャッシュを行う仕組みへ変更。これにより起動時間が高速化されたほか、ブートサーバーの台数を4台から2台へ削減し、運用管理の効率化を達成した。サーバー構成もRAID6に変更し、システムの耐障害性を向上させている。

 新システムの導入により、三つあった自習室を一つのBYOD教室へ統合。マスターイメージの数も11種類から8種類へ集約され、情報システム部門の管理負担が軽減された。

 駒澤大学は今後1年間、教職員によるBYOD教室の利用や授業での試行を通じてフィードバックを収集する。得られたノウハウをもとに、令和9年度以降の予算計画を見据え、学習場所を選ばない理想的なBYOD環境の本格展開を検討していく。

 駒澤大学総合情報センター情報ネットワーク課の武田亨也氏は、「PoCの取り組みを推進するには、パナソニックISの支援は欠かせない。今以上に知見やノウハウの共有が必要になると考えており、引き続き手厚い支援を期待している」としている。

ニュースリリース